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もう一度試練に直面

先週、米上院で金融規制改革法案が可決されたが、そのせいで世界の金融市場はもう一度試練に直面しようとしている。この法案は昨年12月に下院で可決された法案と一本化され、さらにオバマ大統領が署名して、来月中には施行されるという。その一本化の過程で、何が削除されて何が残るのか、まったくわからない。議会の審議のように公の場では行なわれず、密室で行なわれる点がポイントである。 最大の問題は、上院案で政府が将来、税金で金融機関を救済することを禁止することが盛り込まれたこと。「救済されないなら、危険極まりないCDS取引をやめざるをえない」という理屈だが、この条項が残った場合、米国の大手金融機関は軒並み大幅な格下げをくらうと見られている。 ある試算によると、シティやバンカメまでジャンク等級に引き下げられるというから、ウォール街にとっては死活問題になる。この一本化作業の中身が見えてくるまで、株式相場や為替相場は安定しないだろう。先週末、NYダウが3桁の上昇になっても、日経平均は小幅安で終わったのは、それを象徴している。まだ動くのは危険だろう。
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電撃的に上院で可決された金融改革法案

このブログでも以前書いたが、今回のギリシャ・ショックの再燃は、オバマ政権が“医療制度改革”と並ぶ重要課題に位置付ける“金融規制改革法案=ボルカー・ルール”を成立させるために仕掛けたマッチ・ポンプの側面があると私は見ている。そのマッチ・ポンプのマッチの部分、つまり、金融市場への放火が見事に効果を表して、金融規制改革法案は今日の早朝、米上院で可決された。 ゴールドマンはボルカー・ルールを骨抜きにするため、ワシントンに12人ものロビイストを送り込んで議会工作を重ねてきたが、ボルカー・ルールの屋台骨とも言える、銀行のCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)の自己売買禁止を阻止することができなかったようだ。 CDSの取引は年間10京円(1兆円の10万倍)近くに達し、想定元本もいまだ4000兆円近くあるとされる。リーマン・ショックで世界の金融システムが一時的に崩壊したのは、このCDSが原因だった。 下院では去年の12月に同様の金融規制改革法案が可決されているので、今回上院で可決された法案とすり合わせが行なわれ、オバマ大統領の署名を経て、来月にも施行されるという。そのすり合わせの段階で、銀行に対し...
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ギリシャ・ショックの落としどころは見えてきたが、基本的には様子見

前回、「近々、為替市場を含む金融市場全体に対する国際協調策の第二弾が出てくるだろう」と書いたが、それはネーキッド・ショート・セリング(裸売り、現物の裏付けのない空売り)の禁止だった。きのう、ドイツが先陣を切ってユーロ圏の国債とそのCDS、そして大手銀行株のネーキッド・ショート・セリングを当面禁止すると発表した。 ただ、同じ日、米上院ではネーキッド・ショート・セリングを禁止する法案を反対多数で否決した。ウォール街のロビイストたちに毒されたに違いない。しかし、そもそも、ヘッジファンドや投資銀行に縛りをかけ、“影の金融システム”の肥大化を防ごうと、ボルカー・ルールの制定を言いだしたのはオバマ政権である。 一時、想定元本が6000兆円に達したCDSは、リーマン・ショックの元凶であり、それがいまだ野放しにされている。さすがに米国としてもCDSをこのまま放置するわけにもいかないから、やはり今回のギリシャ・ショックの再燃を機に、少なくとも国債のような国の根幹に関わる金融商品に関しては、現物の裏付けのない裸売りは規制されることになろう。 ギリシャ・ショックの再燃の落としどころは、CDS取引を規制すると...
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様子見

日経平均株価は今日、2月9日以来、ほぼ3カ月ぶりに200日移動平均線を割り込んで引けた。昨年9月~11月の調整局面でも2日間だけ200日線を割り込んだが、2月の調整局面では1日だけだった。この点では突っ込み買いのチャンスと言えるが、欧州情勢の混迷や、日本のマザーズなど新興市場が大崩れしていることを考えると、確かに手を出しづらい状況ではある。 前回、今週から日本株は決算発表後の新局面に入ると書いたが、スタート早々つまずいてしまった。日経平均で1万300円割れのレベルは信用取引の追い証が多発するレベルとされており、この面からも投げ売りが出やすい投資環境にある。 ただ、円相場はかろうじて1ドル=92円前後をキープしていて、先週木曜日の大混乱のレベルからすれば、落ち着いた相場になっている。おそらく、近々G20ないしはG7で、為替市場を含む金融市場全体に対する国際協調策の第二弾が出てくるのだろう。これ以上の混乱は金融市場だけでなく、せっかく立ち直りつつある景気も直撃しかねない。世界大不況の再来だけは避ける方向で協調路線が構築されそうだ。 EUの危機に対して、場合によっては米国や日本も支援金の拠出...
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打診買い

いま、午後2時過ぎだが、日経平均は朝方の230円安から75円安まで戻ってきた。この分だと長い下ヒゲを引いて大引けを迎えることになる。テクニカル的には2月の調整局面同様、200日移動平均線(12日現在1万348円)が強力な下支えラインになっていて、今回は終値ベースではまだ一度も200日線を割り込んでいない(2月は9日の1日のみ割り込んだ)。 一方、上値は75日移動平均(同1万638円)が強力な抵抗線になっていて、今週11日火曜(高値1万643円)、そして13日木曜(同1万638円)と、ほぼピタリと75日移動平均線に上値を抑えられて、その後急落している。ここからわかることは、225先物に大量の注文を入れている欧州系のヘッジファンド(商品投資顧問=CTA)が、テクニカル指標を重視して株売りを仕掛けているということだ。 米国株に比べて日本株の戻りの悪さが目立つが、これは日本株が中国株下落の影響を強く受けていることが大きな理由の1つ。中国では不動産価格の上昇が止まらず、インフレ率も上昇を続けるなど、追加の金融引き締めが時間の問題と見られている。その影響で上海総合株価指数は4月半ば以降下げ続け、連...
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様子見

EUの財政・金融危機の問題は依然としてくすぶっている。最大90兆円のユーロ圏支援基金やECBの加盟国の国債買い取りといった強力な金融支援策が打ち出されたとはいえ、ヘッジファンドや投資銀行など機関投資家のポジション調整、処分売りがまだかなり残っているのが実情のようだ。リーマン・ショック時も金融市場の混乱が収まるまでに3カ月以上かかった。 今回は世界的な景気の回復過程で起こったことや、EUの危機対応策がリーマン・ショックの教訓で比較的早く打ち出されたために、国際金融市場のダメージも今のところ当時と比べれば軽微なもので済んでいる。 しかし、まだ前述したように大口投資家たちのポジション調整が一巡していないから、来週あたりまで株式市場は乱高下が続きそうだ。上海市場がなかなか下げ止まらないのも気になる。引き続き様子見。
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マッチポンプ

今日、株式相場は世界的に急反発している。朝方、上海総合株価指数が40ポイント以上も下げて嫌なムードが漂う場面もあったが、結局、上海市場もプラスで引けた。日経平均先物は夕場で1万650円と大証終値比で120円高と一段高になってきた。 ロンドンのFT100指数も215ポイント高、ドイツDAXも230ポイント高と、いずれも4%以上の値上がり。先週末から目先的に日本株はいたん自律反発があってもおかしくない段階にきたとライブドアのブログで書いていたが、今週は突発的な世界同時株安の反動による修正高の局面になるのは間違いなかろう。 ポイントは、EUとIMFによるギリシャ支援決定と、ユーロ圏支援基金が事前報道の8兆円前後から最大90兆円と10倍以上の規模になったこと、それにECB(欧州中央銀行)が加盟国の国債を市場で買い支えることを決めたことである。 これでリーマン・ショックの再来を阻止することができそうだし、必要以上に十分な株価の調整ができた点で、今週は買い戻しによる急反発が期待できる銘柄が増えそうだ。中国のバブル崩壊不安は付きまとうものの、短期的にはリバウンド狙いの買いを入れる局面だろう。好業績の...
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きのうのNYダウ暴落の原因とされる誤発注は意図的なものか

きのうのNYダウは一時998ドル安と87年のブラックマンデー以来の下落率を記録した。大引けでは347ドル安だから、チャート上ではなんと650ドルの下ヒゲを引いている。NYダウ採用銘柄のP&Gと3Mに対し、シティグループから大量の誤発注が出されたと見られている。 ちなみに、P&Gの株価はきのう61ドル91セントで始まり、大引けは60ドル75セントと1.4%下落したに過ぎないが、ザラ場では39.37ドルまで30%以上も暴落している。しかも、ニューヨーク市場では56ドルまでしか下げていないのだ。この安値はナスダック市場や電子取引所だけで、しかも2時40分過ぎの10分間だけの暴落だった。同様に3Mも大引けでは2.4%の下落だが、ザラ場では一時21.4%暴落した。 たった30銘柄しかないうちの2銘柄の暴落をきっかけに、リスク回避のプログラム売買が次々に発動されて、ダウは一時ほぼ1000ドルの下げになったことになる。現時点で詳細は不明だが、おそらく今回のNYダウ大暴落は、オバマ政権が医療制度改革の次に位置付ける厳しい金融規制=ボルカー・ルールを議会やウォール街に呑ませるために仕組んだ“罠”だったと...
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世界規模でヘッジファンドが仕掛け売りに動く PARTⅡ

ギリシャ国債の大幅格下げがポルトガルやスペイン、さらにルーマニアなど欧州新興国の金融危機に拍車をかけつつある。具体的にはこうした財政危機にある国からの資金流出(海外マネーの本国回帰)→国債の利回り急上昇→国の資金繰り不安→さらなる格下げ、という悪循環が起きているわけだが、これはリーマン・ショック時と非常に似通った状況である。 また、こうした国際金融不安に乗じて、ヘッジファンドが世界規模で「ユーロ売り(ドル買い)・株売り」に動いていることは前回お伝えした通り。しかも、アイスランドの火山の再噴火や、史上最悪の原油流出事故となったメキシコ湾の爆発事故、それに中国メガバンクの5兆円規模の巨額増資といった悪材料が重なり、ヘッジファンドにとってはまさに絶好の仕掛け場となっている。 日経平均は75日移動平均1万668円の一歩手前、1万695円で大引けを迎えた。ほぼ今日の安値引けだが、前回2月の調整局面でもこの75日線を若干割り込んだところで下げ止まっていて、この75日線が株価の下支えラインになりそうな気配である。 ただし、TOPIXは75日移動平均が941ポイント、それに対して今日の終値が956ポイ...
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世界規模でヘッジファンドが仕掛け売りに動く

格付け会社S&Pによるギリシャ国債のジャンク債への格下げで、ヘッジファンドが世界規模で「株売り・ユーロ売り」を仕掛けている。この影響をモロに受けて、今日の日経平均は287円安と急落した。しかし、先週から維持している1万800円台半ばの安値を割り込まなかったことで、基本的にはボックス相場の範囲内と見ていいだろう。 ただし、前回書いたように「稀に見る買い場」ではなくなったと考えるのが無難だろう。ヘッジファンドが勢いづいたことで、世界的に高値圏にあった株価はもう少し売り込まれる危険性があるからだ。ここは投資スタンスを中立に戻しておきたい。 ゴールデンウィークで日本の投資家は開店休業となり、この間、CMEやグローベックスで日経225先物が大きく売り込まれる危険性はある。すでに本日の日経225先物の“夕場”では、大引けの1万924円を80円下回る1万840円まで売られていて、出来高も18:45現在で1万2000枚と異常な高水準に達している。 一過性の仕掛け売りとは思われるが、世界同時株安の様相を呈しているだけに、ここは慎重にならざるを得ない。 金曜日はお休みします。