ブログ(会員限定)

ブログ(会員限定)

米国発の株価の変調 PART2

前回書いたように、日経平均は1万4000円の下値抵抗線を若干割ってはいるものの、どうにかそこで踏みとどまる動きになっている。今日の場合、日経平均は大引け15分前から70円ほど急落して、結局、現物は49円安で終わったが、1日の値動きとしてはほぼ前週末と変わらない1万3960円前後の小動きだった。先週末のNYダウが136ドル安と大幅続落になったにも関わらず、日経平均が小幅安で済んだのは、先週末金曜日の夜に、ロイターが安倍総理と日銀の黒田総裁が次の金融政策決定会合(4月30日)の前に会談を行なうと報じたことが好感されたからだろう。要は次の日銀会合で追加緩和か、あるいはそれを匂わす黒田総裁の発言があるとの思惑が高まったことが大きく材料視されたと言える。これは株安に危機感を抱いた安倍総理周辺のリーク情報と見て間違いない。いわゆるリップサービスに近いものがある。直近の急落がヘッジファンド主導のものであるため、30日の日銀会合に向けて、やはり先物主導で空売りの買戻しと、「円売り・日本株買い」のアベ・トレードのポジション積み増しが起こると予想される。追加緩和があるかないかは、もちろん二の次だ。イベント...
ブログ(会員限定)

米国発の株価の変調

きのうの米国株の急落を受けて、日経平均株価は強力な下値抵抗線である1万4000円をあっさりと割り込んだ。2月5日にもザラ場で1万3995円まで売られたことがあるが、大引けでは1万4180円まで大きく戻して終わっている。底値圏のシグナルとなる長い下ヒゲを引いて終わったわけだが、今日はマドを開けて1万4000円を割って終わったので、非常に引け味がよくない。きのうの米国株の急落は、ロシアがウクライナへのガス供給の停止をほのめかしたこと原因で、これはウクライナを経由して欧州へ販売するガスも止めるぞ、という脅しでもある。おとといの私の株式講演会(証券スクール主催)では、「新冷戦が始まって世界の枠組みが再び東西冷戦体制に戻る」という話を、講演会の冒頭の20分くらいでしたのだが、今回の騒動でロシアが本気でそれを目指していることが明らかになったと言える。チャートを見る限り、日経平均は今日で底割れしたような形になっているが、やはり1万4000円どころで踏ん張れるかどうかが、目先の焦点と言える。現物の日経平均は大引けで1万3960円で終わったものの、日経225先物は3時15分の大引けで1万4060円まで戻...
ブログ(会員限定)

空振りの恐怖と三空

大方の市場関係者は今月の追加緩和はないと予想していたが、それでも実際に日銀が「ゼロ回答」を出せば、株価が急落して円高が進むことは、素人でなければ予想できたはずである。しかも、今週は週末にオプションSQを控えているし、今日はSQ2日前の「急落の急所」でもあった。黒田総裁のまったく市場に配慮しない記者会見は、自爆テロに近いものがある。日経平均は今日の急落で滅多にでない「三空」になった。日足チャートでマドが連続して3回現れることで、急落時に現れた場合は絶好の押し目買いのチャンスとなる。相場格言に「三空叩き込みに買い向かえ」というものがあるが、この格言が的中する確率は非常に高い。実際、すでに日経225先物は現物の引け後から120円も上昇している。前回指摘した通り、米国株や日本株の急落は例年のゴールデンウイーク危機や「5月に売ってどこかに行ってしまえ(ウォール街の格言)」が1か月前倒しされているものと見ることができる。ヘッジファンドを中心とする短期筋は、自分たちのせいで毎年5月に相場が大揺れすることをわかっているから、米国株が史上最高値を更新したいまのタイミングで、示し合わせたように利食い売りや...
ブログ(会員限定)

夜明け直後の大イベント PART2

株式相場や為替相場を大きく動かすことで知られる米雇用統計。先週末発表の3月分は、ほぼ市場の予想通りの数字だった。それが好感されて発表直後は米国株も上昇していたが、途中から急落に転じ、結局NYダウは159ドル安となった。今日も時間外でNYダウ先物は前週末比100ドル前後値下がりしており、株式相場の変調を予感させるものがある。米国株式市場は3月半ばからITやバイオ関連株など、いわゆる成長期待の高いベンチャー企業株が暴落に近い下げとなり、NYダウが4月に入って史上最高値を更新する中でナスダック指数は5%以上も急落した。これを受けて、日本の新興市場株もバイオやゲームなど人気を集めた銘柄ほど下げがきつくなっている。こういう状況で明日、日銀の追加緩和がなかった場合、日経平均株価は今日の254円安よりも大きな下振れになりそうだ。もちろん、今日の段階で市場関係者の8割くらいが「追加緩和なし」を予想しているので、ここから底割れするような展開にはならないだろうが、米国株がハッキリとした理由もなく急落したことが、いかにも不気味である。市場では短期筋がモメンタム株(勢いのある材料株)を売り仕掛けているとの見方...
ブログ(会員限定)

夜明け直後の大イベント

日経平均は1万5000円の大台に乗せて週を終えたが、前回書いたように、来週7日、8日には日銀金融政策決定会合という大イベントを控えている。つまり、まったく油断できない状況がすぐ目の前に迫っているわけである。そもそも、日経平均が1万5000円の大台を回復できたのも、追加緩和への期待が少なからずあったからと言える。まあ、ヘッジファンドが「円売り・日本株買い」のアベ・トレードを、その大イベントの前に機械的に行ない、ポジションを積み上げたというのが実情なのだろうが、追加緩和がなかった場合は、このポジションが一気に解消されそうだ。ただ、気になるのは、きのうのECB(欧州中央銀行)理事会後の記者会見で、ドラギ総裁が日米と同様に「量的緩和策も検討している」と言い放ったことだ。これまでかたくなに量的緩和策(この場合は国債の直接購入)を導入しなかったECBが、ついにユーロを刷りまくる決意を固めつつあることは、間違いなく日銀の黒田総裁の背中を押すことになるだろう。もちろん、ECBが量的緩和に動くとすれば、来月以降になるのだろうから、今回のドラギ発言が、8日の政策決定会合で日銀の追加緩和をする可能性を高めた...
ブログ(会員限定)

夜明け前が一番暗い PART8

これまで「夜明け前が一番暗い」という表題で7回書いてきたが、次回から「夜は明けた」かなにかに変えなければならないようだ。3月17日のブログでは「日本株は今日で三番底を打った可能性が高いと見ている」と書いた。日経平均はこの日1万4203円を付け、その後3月20日の安値が1万4207円、そして3月27日の安値が1万4227円と、私の予想通り、3月17日が三番底になったようである。3月の日本株の急落はロシアのウクライナ侵攻よりも、日本の機関投資家の決算対策売りが最大の下落要因だったと以前書いた。その決算対策売りが終了して日経平均は上放れてきつつあるわけだが、「円売り・日経225先物買い」というアベ・トレードが再び急増してきた点が気になる。円相場は今日、ドル円で104円直前、ユーロ円は143円台半ばまで一気に円安が進んだ。このアベ・トレードの急増は、来週7日、8日の日銀金融政策決定会合で、追加緩和があるのではないかという思惑が原動力になっている可能性がある。つまり、追加緩和がなかった場合、しっぺ返しを喰らう恐れがある。私は五分五分の確率で追加緩和があると思っているが、市場のコンセンサスでは追加...
ブログ(会員限定)

夜明け前が一番暗い PART7

今日は年度末だが、日経平均の終値は奇しくも大きな節目である1万4800円台だった。1万4800円から1万5000円どころのレンジは、昨年7月、9月、10月と、3回上値の壁となり、その後、大きく押し戻された経緯がある、そして11月半ばに、ヘッジファンド勢の巨額のコールオプションの買いによって、ようやく4度目の挑戦にして1万5000円台乗せを達成したのだった。今年も1月末に日経平均が1万5000円を割り込んでからというもの、この大フシが強力な上値抵抗線として機能している。もっとも、2月25日、そして日銀が実質追加緩和を発表した翌日の3月6日から11日までのトータルで5営業日だけ、日経平均は1万5000円の大台をつけていた。今回、国内機関投資家の決算対策売りの終了によって、この大フシを再び突破できるかどうかが、目先のポイントである。先週末金曜日の夕方に、国家戦略特区の具体的地域の発表があったが、首都圏は「東京・神奈川の一部または全部」という曖昧なものであったので、この材料で急伸していた冶金工(5480)や東亜石油(5008)、川崎化成(4117)などが今日、急反落した。失望売りや材料出尽くし...
ブログ(会員限定)

夜明け前が一番暗い PART6

ちょうど今頃、首相官邸では国家戦略特区諮問会議が開かれて、どの地域を指定するか、話し合いというか、事前に決まっている脚本をメンバーに読み聞かせている感じだろう。新藤総務大臣が国家戦略特区担当大臣を兼ねているのだが、新藤大臣から国家戦略特区選定に関する重要な情報が示されたことはこれまで一度もない。国家戦略特区に関してはすべて甘利経済財政担当大臣がスポークスマンになってきた感じだ。今日の市場では、引き続き国家戦略特区関連の本命ともいえる日本冶金工(5480)や東亜石油(5008)、川崎化成(4117)などが賑わった。ただ、大手証券のアナリストからは、冶金工や東亜石油に関するレポートなど一本も出されていないようで、この2銘柄に関しては、ほとんど個人投資家の買いだけで上がってきたと言っても過言ではない。川崎臨海部が正式に国家戦略特区に選定されれば、アナリストたちもこの2社を無視するわけにはいかなくなるだろう。つまり、ここからは機関投資家も参戦してくると思われる。アナリストレポートなどとは無関係に、一部のヘッジファンドは値動きの良さから既に参戦しているが、株価の上下の振幅を大きくするだけなので、...
ブログ(会員限定)

夜明け前が一番暗い PART5

国家戦略特区は今月末の31日に安倍総理が自ら発表すると報道されていたが、今日の産経新聞によると3日前倒しになって28日に国家戦略特区諮問会議を開いて正式決定するという。過去の経緯からすると、国家戦略特区諮問会議が開かれるのは午後からなので、結果発表と記者会見は28日金曜日の大引け後になると見ていい。土日を挟むので、その発表が相場に反映されるのは、やはり月末の31日からになりそうだ。私のような「国策ウォッチャー」にしてみれば、国家戦略特区の地域名が正式に発表されても、「やっぱりね」くらいにしか思わないが、国家戦略特区にあまり関心のない人たちにしてみれば、ちょっとショックを受ける人も多いはずだ。東京、神奈川と関西圏の広域特区では容積率規制が撤廃され、職種によっては1カ月前の解雇通知で正社員も解雇できるなどということは、まだ世間ではほとんど知られていないからだ。ただ、それだけでは相場全体を底上げするようなインパクトはない。内外の投資家がアベノミクス第三の矢である成長戦略の変質を、国家戦略特区の発表で感じ取れるかどうかが問題である。過去30年あまりにわたって、歴代政権が景気対策や構造改革として...
ブログ(会員限定)

夜明け前が一番暗い PART4

前回のブログの最後に、直近の株価下落の要因として日本の機関投資家の大規模な決算対策売りを挙げた。そしてこう続けた。「もしそうだとしても、それは明日(20日)でほぼ一巡すると見ていいだろう」。実際、年金基金などの決算対策売りは20日でほぼ終了したと見られ、今日の日経平均は251円高と急反発した。3月第2週に外国人投資家の売り越し額が9752億円とバブル時代以来の高水準に達したとの報道があり、「直近の日本株の下落は去年15兆円を買い越した外国人が売りに転じたから」との解説をよく聞く。しかし、この外国人売りの中にも、日本の機関投資家の決算対策売りが相当多く含まれていることを計算に入れておく必要がある。日本の銀行は自己資本規制やボルカー・ルールの影響で、ヘッジファンドへの投資はほとんどないようだが、生保や損保、年金基金はオルタナティブ(代替)投資としてヘッジファンドに結構な額を投資している。ヘッジファンドの運用資金は世界全体で250兆円を超えていると見られるが、そのうちの数%から1割弱は日本勢の出資によるものと見ていい。株式新聞のコラム「山本伸の株式調査ファイル」では、先週急落した東京都競馬(...