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政治空白期間の円安に注意 PART5

12月相場入りとともに、日経平均が年初来高値を更新した。円相場が一時119円台をつけたことで輸出関連株が買われたが、逆に個人投資家好みの新興株は売られる銘柄が目立った。以前も指摘したように、これは一種のシーソー現象で、相場全体のエネルギーがやや不足していることを表している。日経平均が高値をつけたからと言っても、素直には喜べない個人投資家が多いのも事実だ。円安関連の本命株として、私はマツダ(7261)を最近よく取り上げている。長年の円高にまるで対応できなかった経営のまずさから、以前なら絶対に取り上げない銘柄だが、いまは逆に工場の海外移転ができずに、日本国内に大量の生産設備を温存したがゆえに、莫大な円安メリットを享受できている。これは富士重工(7270)もほぼ同じだ。今日は1ドル=119円台に入ったにも関わらず、政府要人から円安を警戒する発言が出なかった。菅官房長官は唯一、「為替については注視していくという以外の発言は控えたい」と発言したが、エネルギー価格の急落でインフレ率が急低下しかねない現状では、円安を警戒する発言は事実上、禁忌なのだろう。票が欲しくて、選挙対策として街頭演説などでは円...
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政治空白期間の円安に注意 PART4

前回、「個人投資家が先週までの歴史的な売り越し基調から、本格的に買い転換した可能性」があり、「個人投資家好みのテーマ株や中小型株が今後、急伸してくる可能性が高い」と書いた。こうした情勢の中、今日JR東海が「来月17日にリニアの建設工事に着工する」と伝えられ、鉄建や日本コンベアなどリニア関連株が急伸した。今日の東証一部値上がりランキングには、リニア関連と見られる銘柄(ほかに大豊建設、飛島建設など)が上位30社の中に6社入った。また、自民党の政権公約の中に、カジノや観光立国、燃料電池、クールジャパンなどが盛り込まれた関係で、それに関連するテーマ株がきのう、今日と幅広く買われている。こうしたテーマ株の中で出遅れているセクター(含み資産株やノンバンク、国家戦略特区、マンション建替え、アニメ・クールジャパン関連、再生エネルギーなど)に見直し買いが今後幅広く入ってくると推測される。実際、今日は冶金工、共同印刷、長谷工、山田債権など、久々に賑わう銘柄も結構出てきた。なお、講演会などで取り上げている日本プラストや日本化学工業は、かなり大きく上昇してしまったので、ここではコメントを差し控えていたが、相場...
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政治空白期間の円安に注意 PART3

円安の流れは、どうやら一服しつつあるようだが、それは株価も同様である。今日は円相場、日経平均ともに小動きに終始した。円安の支援が一時的に途切れた関係で、輸出関連株の値動きが途端に悪くなっている。反面、今日は個人投資家好みの中小型株や新興市場株が久々に大きく賑わった。こうしたシーソーゲームはいつものことだ。きのうも東証一部の大型株が総じて弱く、中小型のテーマ株が賑わっていたので、個人投資家が先週までの歴史的な売り越し基調から、本格的に買い転換した可能性があると言えるだろう。個人投資家は日銀の追加緩和があった10月第5週から11月第2週(14日まで)のわずか3週間で、実に2兆5000億円もの売り越しになった。ちゃんと調べたわけではないが、おそらくこれは過去最高記録である。手元にある資料で見る限り、これまでの個人の売り越し記録は、株の譲渡益課税が引き上げられる直前の昨年12月に3週間で1兆8000億円売ったというのが最高である。そもそも、1年間を通じて2兆5000億円以上売り越したというのも、去年を除くと2007年(3兆2000億円の売り越し)まで遡らないとないほどの売り越しだ。過去25年間...
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政治空白期間の円安に注意 PART2

衆議院の解散で、いよいよ1カ月以上にわたる政治の空白期間が始まった。この間は、株価も為替も相場のボラティリティ(変動率)が相当高まると予想されるので、それなりの心構えが必要だろう。目先は勤労感謝の振替休日の24日や月末の28日、来月5日の米雇用統計の前後の相場の動きに注意したい。17日のGDPの予想外のマイナス成長に始まって衆議院の解散と、今週は本来の相場の動きから大きく外れた1週間だった。本来であれば、決算発表シーズンの終了で、テーマ株物色が活発化するタイミングだったが、そのせいで物色対象が絞れず、人気銘柄が様々な業種に分散しているのが実情だ。個人投資家の歴史的な売り越しが続いている関係で(外国人がそれを買い漁る歴史的な買い越し)、個人投資家主導の新興市場や中小型株は相変わらず盛り上がらない。いつ個人が買い転換するのかは不明だが、きのう発表された新興市場の売買動向によると、個人投資家は3週ぶりに買い越しになっていたので、それが1つのシグナルになるかもしれない。相場の転換期は、新興市場が何かと先行指標になるものだ。引き続き、輸出関連株を仕込むべき時期だと思うが、新たな物色テーマが確定す...
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政治空白期間の円安に注意

安倍総理はきのう、衆議院を21日に解散すると明言した。投票日は来月14日だが、組閣はクリスマスの25日か、26日になるという。つまり、丸1カ月以上、事実上の政治空白期間ができることになる。年末に向けて、ただでさえ為替相場が動きやすい時期だけに(去年もドルとユーロは年末に最高値をつけている)、今年は一段と激しい動きが予想される。個人的には、この政治空白期間に1ドル=120円以上の円安が起こると見ていて、勢いがつけば125円くらいまではありうると思っている。何しろ、先月末の①日銀追加緩和に加えて、②消費税増税延期と③解散総選挙である。このいずれもが強烈な円安要因であるうえに、ワンツースリーが同時期に重なることは奇跡に近い。このタイミングでヘッジファンドが円安を仕掛けない手はないと思える。「掉尾の一振」という相場格言がある。年末に向けて株高が起こりやすいことを表したもので、一種のアノマリー(理論では説明できない規則性)だ。ヘッジファンドによる「円売り・日本株買い」のアベ・トレードが再び活発化するのは間違いないだろう。ただし、選挙で自民党が大きく議席を減らせば、その限りではない。現在は公明党と...
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まさかのGDPマイナス成長でドテン売り

今朝発表された7-9月期のGDP成長率は、年率換算でマイナス1.6%と市場予想のプラス2%を大幅に下回るものだった。正直なところ、「7-9月期の成長率はマイナスになるのでは?」と私も10月初めごろまでの講演会ではそう予想してきた。実際、7月の消費支出がマイナス5.9%、8月がマイナス4.7%だったから(この統計は翌月末に発表される。9月はマイナス5.6%)、GDPの6割を占める個人消費がそんなに悪いのに、なぜ大手のシンクタンクが軒並みプラス成長を予想しているのか、腑に落ちないものがあった(マイナス成長を予想していたところは1つもなかった)。しかし、これまで大手のシンクタンクが大幅に予想を外すことはなかったし、GDP統計が3カ月前と比べた「前期比」なのに対して、消費支出は1年前と比べた「前年同月比」という違いがあるから、私もシンクタンクの予想がそんなに外れることはないだろうと途中から自分の予想を修正していた。そんなことより、私が言いたかったのは、安倍総理がわざと7-9月期の景気がV字回復しないよう、政策を出し惜しみしていた可能性が高いということだ。以前、このブログでも紹介したが、消費税増...
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消費税1年半延期、来週解散が濃厚に PART2

私は年初から、年内の日経平均の高値は1万8000円になるだろうと言い続けてきた。10月半ばに日経平均が1万4500円台に急落したときも、この見通しは変えなかった。しかし、早ければ来週、遅くとも来月上旬には目標株価を少し上方修正しなければならないだろう。先月末の日銀追加緩和と、来週予定される消費税再増税の延期決定の相乗効果により、円安の流れが一段と加速するだろう。どちらも日本の財政規律に重大な悪影響をもたらすからで、いわば今は「悪い円安」が進行中と言える。もっとも、円安は「円売り・日本株買い」の「アベ・トレード」を活発化させる効果があるから、株価には大いにプラスだ。日経平均が1万8000円台に乗せれば、目標達成感が出て、一時的に足踏みするだろうが、円安の流れは、なかなか止まらないかもしれない。そもそも、いくら急速な円安が進んだとはいえ、いまの円相場は日本経済の実力からすればまだバブルもいいところだ。個人的にはあと10年もすれば、1ドル=200円以上まで円安が進むのは確実と思っているし、200円台で止まればラッキーだろう。この点で、最近の講演会ではいつも、輸出関連株のウエイトを上げるようア...
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消費税1年半延期、来週解散が濃厚に

来週17日(月)に7-9月期のGDP速報値が発表される。市場予想は10月に入って大幅に下方修正され、平均でプラス2.1%ほどだが、政府は4%を超えると想定していたから、大変な見当違いということになる。そうなれば、安倍総理は消費税の再増税延期を決断せざるを得ず、「消費税増税の1年半延期」を大義名分というか、国民に問う形で解散総選挙に打って出るということだろう。日経平均は今日、一時300円以上も急伸する場面があったが、25日線(1万5756円)との乖離率が10%を超えたためか、一転、売り物に押されて、行って来いに近い72円高で引けた。明日のオプション最終売買日は、今日と同様、売り方と買い方の死闘が予想されるが、消費税再増税の延期観測が株価やドル円相場を下支えする効果を持つため、仮に下振れしたとしても、悲惨なことにはならないだろう。消費税再増税延期、解散総選挙は、特大の円安要因(財政規律の悪化を招くため)であり、円売り・日本株買いのアベ・トレードが再び活発化すれば、選挙投票日まで日本株をそこそこ下支えしてくれる効果があると考えられる。であるならば、やはり来週の決算発表終了後からは、輸出関連、...
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米で「ねじれ議会」が解消、TPP交渉が加速かPART3

前回書いた通り、今回のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)と同時に開催されたTPP閣僚会議と首脳会議(開催は11日から本日10日夕方に繰り上げられたが、今現在は途中経過が報道されていない)は、大筋合意には至らなかった。そして予想通り、関税(市場アクセス)、国有企業、知的所有権の3分野については、参加各国の溝がほとんど埋まらなかったようである。その原因は、中間選挙が終わっても米国が譲歩する姿勢を見せなかったためだが、これも前回書いた通り、米国の交渉のイニシアティブがホワイトハウスから議会へ移ったためだろう。上下両院で過半数を握った共和党との合意なしに、オバマ政権がTPPで勝手に譲歩することは難しくなったということだ。しかし、何度も言うようだが、TPPは共和党が進めてきた通商・外交政策であって、共和党が上下両院で過半数を持つことは、そもそもTPPに反対している民主党を押さえこんで、オバマ大統領を自分たちに都合のいいように操ることが可能になる。来年1月に新しい議会が始まれば、米国は新体制でTPP交渉を急加速させてくる公算が大きい。10日付の株式新聞の私のコラム「株式調査ファイル」に詳しく書い...
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米で「ねじれ議会」が解消、TPP交渉が加速かPART2

日経平均株価はきのう、1万7000円台に乗せた後、高値から一時300円近く急落した。グローバルマクロ系のヘッジファンドから先物にまとまった売りが出て、それに急落時に暗躍するCTA(商品投資顧問)や高速取引を得意とするファンドが追随したという。日銀の追加緩和で日経平均が1200円以上も急騰した後だけに、大量の利食い売りが出るのも致し方ない。とはいえ、かなり違和感のある下げ方だった。今日がオプションSQであったならば納得だが、それは来週末。突然の売り仕掛けは、何らかの悪材料の存在を予感させる。杞憂かもしれないが、日銀の追加緩和でドル円相場が約6円、日経平均が先物で1700円以上も動いたわけだから、1万社以上あるヘッジファンドのうち、1つや2つのファンドが破綻しても決しておかしくはない。ただでさえ今年はヘッジファンドの運用成績が悪化していると聞く。98年秋に大手ヘッジファンド、LTCMが破綻した際は、ドル円相場が2日で20円も動いたから、規模はどうあれ、それと似たようなことが起きても不思議はないからだ。その懸念より現実味がある悪材料としては、明日のTPP(環太平洋経済連携協定)閣僚会議や11...