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TPP関連株は関税絡みよりも規制緩和絡みが本命 PART2

前回のブログで、このタイトルを付けたにも関わらず、TPP(環太平洋経済連携協定)に関連する銘柄について何ひとつ書かなかったことを、まずはお詫びしておきたい。しかしながら、関税が撤廃される品目に関わる銘柄の人気は、やはり非常に短命で、2日目か3日目には大幅に反落するものが多い。一方、規制緩和絡みの銘柄群は、消費者金融などのノンバンクに代表されるように、人気が長期化している。これは規制緩和によってどの程度の影響が出るか、現時点では把握できないうえに、業容を一変させるほどのインパクトがあるかもしれないからである。関税の削減や撤廃では、一時的に業績に大きく寄与するかもしれないが、業界が横並びで恩恵を受けるので、業界内競争によって利益成長は限られてしまう。しかし、規制緩和の場合、本来その会社が持っているはずの収益力が規制によって縛られ、場合によっては全く稼げなくなっているものが、本来の力を存分に発揮できるようになる点で、利益成長に直結しやすい。つまり、株高が継続しやすいのである。米国企業の国際競争力が飛び抜けて高いのは、80年代のレーガノミクスによる規制緩和の恩恵が非常に大きい。規制によって特定...
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TPP関連株は関税絡みよりも規制緩和絡みが本命

きのうのNY市場は、オプションSQ前日の急落しやすい地合いだったにもかかわらず、大した好材料もないのにダウは217ドル高と急伸した。また、中国ではきのうから為替取引の主流となっている為替予約の規制を大幅に強化したこともあってか、今日の上海総合株価指数は52ポイント高の3391ポイントと節目の3500ポイント(以前は中国政府の株価防衛ラインと言われた)に近づいてきた。ほぼ2か月ぶりの高値である。今日発表になった投資家別売買動向(10月第1週、5〜9日)も、外国人投資家が実に9週ぶりの買い越し(2102億円)となり、相場の潮目が変わったのではないかという見方が広がった。おそらく、オイルマネーを運用するヨーロッパ勢からの現物の投げ売りが、TPP(環太平洋経済連携協定)合意直前の9月末までに大方終了したのだろう。円高もあって、主力の輸出関連株の値動きは鈍いが、株式相場は世界的にポジション調整が一巡して、本格的な戻り局面に入った可能性が高いと思われる。ただし、来週月曜日発表の中国の7-9月期のGDP統計がかなり下振れするリスクがあるので、安心するのはまだ早いかもしれない。
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TPP総合対策本部が始動 PART2

今日、ラジオの生放送で北野誠さんに「日経平均はなんでこんなに下げたんですか?」と聞かれ、正直、返答に困ってしまった(大引けは343円安)。9月の中国の輸入額が大幅に減ったのが響いたとか、郵政3社の新規公開株を買うための換金売りが本格化しているとか、「政策催促相場です」、「休むも相場」などと解説したが、まだなにか、表面化していない隠れた悪材料があるのではないかと内心思っていた。というのも、今日は三井住友建設が施工し、三井不動産グループが販売した横浜の大規模マンションで、虚偽データに基づいた工事が行なわれ、建物が一部傾いていることが発覚したことに加え、免震ゴムでデータ偽装を行なっていた東洋ゴムが、防振ゴム製品でも不正を働いていたことが発覚するなど、めったにない悪材料が重なったからだ。一方で、甘利TPP担当大臣は記者会見で「景気対策のための補正予算を言及するのは時期尚早だ」と発言。7-9月期のGDPの結果を踏まえて総合的に判断すると表明した。だとすれば、7-9月期のGDP速報が出るのが来月16日なので、補正予算が固まるのは早くても1カ月後になると読める。11月4日には郵政3社の新規上場もある...
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TPP総合対策本部が始動

TPP(環太平洋経済連携協定)の大筋合意により、これまで停滞していたアベノミクス「第三の矢」の成長戦略が一気に動き始めようとしている。ちなみに、安倍総理が先月発表した「新三本の矢」は、来年7月の参院選対策の色彩が濃いと言える。株式市場ではほとんど相手にされていないが、安倍政権としては「旧三本の矢」をしばらく国民に忘れていてほしいのかもしれない。安倍総理は全閣僚をメンバーとするTPP総合対策本部を設置すると6日に表明した。なぜ全閣僚が対象なのかと言えば、TPPで影響を受ける分野が農業や医療などにとどまらず、ほぼ全産業に及ぶからである。設置表明からわずか3日後の今日、初会合が開かれ、3つの基本方針が発表された。「新市場開拓」、「イノベーション促進」、「国民不安の払拭」である。安倍政権の政策と言えば、国家戦略特区に代表されるように、遅々として進まない政策がほとんどだ。しかし、今回のTPP対策は別格のスピード感がある。TPP対策を名目とした景気対策を早期に打ち出す必要があるからだろうが、それについては農業対策が中心になるため、補正予算の規模も比較的大きくなると予想する。しかし、株式市場にとって...
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TPPの次は欧州連合とのEPA交渉

大筋合意に漕ぎつけたTPP(環太平洋経済連携協定)の余勢を駆って、日本は欧州連合(EU)とのEPA(経済連携協定)交渉を年内にも本格化させる見通しだ。安倍政権はTPPを柱とする自由貿易協定で事実上、第二の開国を行ない、日本国内の市場を開放するとともに、遅ればせながら日本企業の国際競争力の強化を図る算段である。これに欧州とのEPAが加われば、自動車産業を中心に輸出企業には強烈な追い風が吹く。というのも、フォルクスワーゲンの排ガス不正問題をきっかけに、欧州では新車の半分以上を占めるクリーンディーゼル車のインチキがバレ、ガソリン車やハイブリッド車を見直す動きが広まりそうだからだ。複数の報道によると、フォルクスワーゲン以外のクリーンディーゼル車も、ほとんどが環境基準を全く満たしていないという。フォルクスワーゲンの排ガス不正は欧州の規制当局が4年前に認識していたとのことだから、官民でクリーンディーゼル詐欺を働いていたわけで、欧州車のブランド価値は相当に傷ついたと言えるだろう。となると、これまで欧州市場で劣勢に立たされていた日本車の見直しが一気に進む可能性がある。日欧EPA交渉では、日本は自動車に...
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2度の延長戦で大筋合意に漕ぎつけたTPP閣僚会合

前回予測したように、TPP(環太平洋経済連携協定)閣僚会合はどうにか大筋合意に漕ぎつけられたようである。もちろん、現段階(5日、午後6時)では閣僚による共同記者会見は開かれていないし、合意したとの正式発表もないが、それは合意文書の細部を詰めているからだろう。私はTPP合意なら日経平均は年内2万円回復、決裂なら1万5000円台に急落と予想してきた。どうにか最悪のシナリオは避けられたが、まだ参加12カ国での批准手続きが残されているため、TPP協定が発効するまでは1年前後、オバマ政権が大統領選でもたつけば、2年前後かかってしまう。しかしながら、何度も書いてきたように、TPPは大筋合意さえしてしまえば、安倍政権はそれを「錦の御旗」にして岩盤規制の改革など成長戦略を断行できるため、株価的には一番おいしい段階に差し掛かったと考えている。ただ、一方では中国経済の不透明感に加え、フォルクスワーゲンの排ガス不正問題の余波による欧州経済の底割れ懸念が重なり、株式相場にはかなりの逆風が吹いている。もっとも、世界の株式市場はこれらの悪材料を7月から前倒しで織り込んできたため、ここからは悪材料出尽くし、不景気の...
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日本株の正念場、TPP閣僚会合 PART2

米アトランタで開かれているTPP(環太平洋経済連携協定)閣僚会合は延長戦に突入した。以前から10月2日までの3日間になるかもしれないと言われていたから、それほどサプライズにはならなかったが、議長国の米国が延長を決めた以上、今回は何としても大筋合意に持ち込む腹づもりなのだろう。きのうと今日の日本株が予想外に強く推移したことも、結果的にTPPに対する米国政府の本気さが感じ取れる。私は以前から今回のTPP閣僚会合が決裂したら日本株は暴落してもおかしくないと予測してきた。日経平均は先月29日に714円安の1万6901円と急落し、それまでかろうじて維持してきた1万7000円の大台をあっさり割り込んでしまったので、今回のTPP閣僚会合は決裂なのか?とも思われたが、これは前回書いたように、スイスの資源会社グレンコアやフォルクスワーゲンのメインバンク、ドイツ銀行の経営危機説が原因だった。TPPはあくまでも多国間交渉なので、インサイダー取引はできないのが建前である。しかし、実際には交渉のキャスティングボートを握っているのが米国だけに、彼らだけは今回の閣僚会合の落としどころを知る立場にあった。つまり、イン...
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日本株の正念場、TPP閣僚会合

きのうの日経平均の急落は、内外の機関投資家にとって四半期末であることが響いて決算対策売りやポジションの手仕舞い売りが幅広く出たことが原因と思っている。特に、スイス最大の企業で資源大手のグレンコアの株価が一昨日に1日で約3割も暴落し、経営危機説が流れたことが大きかった。米大手証券会社が「このまま資源価格が低迷すると、同社の株式価値はゼロになる」などとするレポートを出したことが影響したようだ。グレンコアは商品業界のリーマン・ブラザースになるとの見方も浮上し、きのうの東京時間はパニック的に先物の売りが広がった。また、同様にフォルクスワーゲンが第二のリーマンになるとか、同社への融資が多いドイツ銀行が第二のリーマン候補などという見方も出て、売りが売りを呼んだ形である。もっとも、それは投機筋が風説の流布と同様、意図的に流した情報だった可能性もある。実際、きのうはオイルマネーや年金資金と見られる海外機関投資家からの現物売りも相当量出たと伝えられる。しかし、その一方で、今日はそうした大口の現物売りがほとんどなく、長期資金の現物売りは峠を越したとの見方もある。いずれにしても、日本株は明日、明後日のTPP...
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フォルクスワーゲンの排ガス不正問題と米中首脳会談 PART2

先週25日の米中首脳会談は、市場が恐れていた人民元の大幅切り下げを合意するようなこともなく、相場に大きく影響するようなニュースは何も出なかった。一方、フォルクスワーゲンの排ガス不正問題は、BMWなど他の欧州自動車各社にも疑惑が広がりつつある。前回も書いたように、今回の世界同時株安の隠れた爆弾が、この欧州車排ガス不正問題だったことが判明した以上、世界の株式市場を厚く覆っていた霧の一部はかなり晴れたと言っていい。中国経済の先行き不安は今夏から始まったわけではなく、2年前の不動産バブル崩壊と影の銀行(シャドー・バンキング)問題が深刻化したあたりから始まっていた。おそらく、今回の世界同時株安の原因の核心は、中国ではなく、この欧州の排ガス不正問題だったのだろう。EU(欧州連合)の規制当局は2年ほど前からフォルクスワーゲンの排ガス不正の問題を把握していたと複数のメディアが報じている。つまり、官民がグルになって排ガス不正に取り組み、クリーンディーゼルだと世間を欺き、環境を汚染し続けてきたというわけだ。これが中国国内の出来事ならば何ら驚きはしないのだが、温暖化防止だの環境破壊だのと何かと環境保護にうる...
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フォルクスワーゲンの排ガス不正問題と米中首脳会談

シルバーウィークの5連休の真っ最中に、米国でフォルクスワーゲンの排ガス不正問題が発覚した。米国内でたった48万台強しか販売されていない同社のクリーンディーゼル車に対して、罰金は最大2兆1800億円ほどになるという。1台当たり400万円強の罰金になる計算だ。この問題が米規制当局から発表されたのは18日(日本時間19日土曜日)で、大々的にビッグニュースとして報道され始めたのは22日月曜日からである。まさしく習近平主席が訪米した22日にぶつけた感じだ。というのも、中国の自動車市場で最大のシェアを誇るのが同社であり、フォルクスワーゲンへの2兆円規模の罰金は、対中制裁の側面も併せ持っているからだ。その後の報道によると、BMWのクリーンディーゼル車からも走行中に基準値の11倍の汚染物質が計測されたとのことだが、どうやら自動車業界ではクリーンディーゼル車の排ガス不正が常識だったようなのだ。この点については他のメディアで詳しく報道されるだろうから割愛するが、唯一、欧州の最新の環境規制をクリアしているのが、どうやらマツダのスカイアクティブ・ディーゼルらしい。これもいずれ誰かが検証することだろう。いずれに...