ヤマモト

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中国リスクと6月中間期末 PART2

前回書いたように、中国のシャドーバンキング(影の銀行)問題は今日でいったん収束したと見ていい。5日続落していた上海総合株価指数も、今日はわずかながら反発して引けた(1.5%高)。中国の金融制度改革は秋から本格化すると予想されているので、まだ終わったわけではないが、QE3(量的緩和第3弾)縮小勧告と同様、相場には一時的にせよ過度に織り込まれたと考えられる。シャドーバンキング問題が中国のバブル崩壊の引き金を引くとの見方もあるようだが、この点については「中国版のアベノミクスが始まる」といった印象を受ける。要は、胡錦濤政権時代にできなかった経済改革を、習近平政権が断行するという感じで、部分的には大きな損失が出るだろうが、中国の金融システム不安が日米欧の金融システムを脅かすことはないと思う。そもそも、中国の金融市場は世界から切り離されているからだ。私自身、理財商品を買っているという投資家に日本で出会ったことはない。中国の経済成長が劇的に低下するということは十分ありえるので、コマツやファナックなどの代表的な中国関連株は、それなりに影響を受けるだろう。この点では、輸出関連株全般が敬遠されるかもしれな...
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中国リスクと6月中間期末

前回も書いたように、最近の株式市場はQE3(量的緩和第3弾)の早期縮小よりも、中国のシャドーバンキング(影の銀行)問題に振り回されている。今日も日経平均は朝方200円以上も値上がりしていたのに、上海市場が開く10時半過ぎから一気に値を崩した。これはきのう、おとといと同じパターン。中国のシャドーバンキングがQE3縮小に次ぐ強力な悪材料として立ちはだかっている。中国のシャドーバンキング(主役は理財商品と言われる期間6カ月から1年程度の高利回りの金融商品)は、住宅バブルを主導した米国のシャドーバンキングとは中身がかなり違うが、主に銀行が不良債権を投資家に押し付けているという点では共通している。中国の金融当局が本格的にシャドーバンキング対策に乗り出したために、短期金融市場の混乱や中国株の暴落が起きているわけだが、その原因となった理財商品の大量の満期償還(6月末に推定約24兆円が償還を迎える)問題は、大方、資金繰りがついたと見られ、米国ではQE3縮小騒動の影に隠れてあまり問題視されていない。報道規制の厳しい中国も、それほど大きな騒動になっていないようで、大騒ぎしているのは日本だけという感じである...
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本格反騰 PART7

バーナンキFRB議長のQE3(量的緩和第3弾)縮小宣言に続いて、中国のシャドー・バンキング(影の銀行)問題がマーケットを揺さぶっている。個人的には年内のQE3縮小が本当にできるのか疑問に思っているのだが、マーケットは先を読んで動くので、この材料を消化するまで相場が乱高下するのは避けられそうもない。今朝、日経平均が200円近く値上がりして、そこから300円も値下がりしてしまったのは、やはり中国のシャドー・バンキング問題が根っこにあると考えられる。新興国は、中国経済の減速でやられ、QE3縮小による緩和マネーの海外流出でやられるというダブルパンチに見舞われている。日経平均への寄与度が高い輸出関連株が冴えないのも、いたしかたない。目先の問題は、やはりQE3縮小よりも、むしろ中国のシャドー・バンキング規制の方だ。3月に習近平体制が発足して、中国政府はこれまで10年間手つかずだった本格的な経済改革に動き出そうとしている。総額400兆円以上ともいわれるシャドー・バンキングは、不良債権(飛ばし)の温床になっていると見られていて、しかもその最終的な借り手は地方政府や国営企業がほとんど。銀行はそうした不良...
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本格反騰 PART6

このブログの見出しでもわかるように、私は日本株に関して大底を既に打ったと思っている。ただ、本当に底を打ったかどうかは時間が経ってみないとわからないし、去年の夏から秋相場のように、どこが底だかはっきりしないうちに、いつの間にか上昇相場に転じているということも珍しくない。NYダウがバーナンキ発言を受けて2日で560ドル下げたのに対して、日本株はこの2日間で15円安にとどまった。日経平均が今月7日、14日でダブル底となり、反発局面に入っているからこその値動きと言える。とりわけ、今日は寄り後すぐに日経平均が312円安の1万2702円まで急落したにも関わらず、2時過ぎにはそこから620円以上高い1万3300円まで急反発。大引けは215円高の1万3230円だったが、日経225先物は3時15分に1万3370円で引けている。きのうのニューヨーク市場がメジャーSQ(トリプル・ウィッチング)前日の最終売買日だったため、やはりヘッジファンドが力づくで株や金、新興国通貨などのレバレッジがかかった投資対象を連鎖的に売り崩したと私は見ている。おとといの絆の会の株式講演会で、中国経済に異変が起きているとして、秋に人...
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本格反騰 PART5

再三書いているように、今日再び日経平均が大幅高したことで、今月7日、14日でダブルボトムを打った可能性が一段と高まっている。しかし、やはり最大の焦点は、今夜のFOMC(連邦公開市場委員会)後の記者会見で、バーナンキFRB議長がQE3(量的緩和第3弾)の早期縮小観測を否定するかどうかである。英フィナンシャル・タイムズ(以下FT)が17日の電子版で、「バーナンキ議長は19日の会見で資産買い入れ規模(毎月約8兆円)の縮小が近いことを示唆する見通しだ」と伝えた。FTはライバルの金融メディアに比べて予想の確度が高いと私は常々思っているので、FTの予想は当たらずしも遠からずと見ている。つまり、今日の会見でバーナンキ議長は完全にQE3の早期縮小観測を否定せず、失業率など経済指標によっては資産買い入れの縮小も拡大もありうるという、前回同様のどちらにも取れるあやふやな発言をすると個人的には予想している。ただ、5月22日の自分の発言で、世界の金融市場が大混乱しただけに、やはり正論よりも、ここは火消しに重点をおいた発言になるのではないか。すでにQE3の早期縮小観測は、世界の債券相場と株式相場を急落させるなど...
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本格反騰 PART4

今日の日経平均346円高で、相場がダブルボトムを打った可能性が一段と高まったが、まだ大底を確認したわけではない。現物のみの投資家は打診買いを入れても問題ないと思うものの、信用取引メインでやっている投資家は、引き続き生き残ることを第一に考えて行動すべき局面だと考える。やはり目先のポイントは、今週18、19日のFOMC(連邦公開市場委員会)でバーナンキFRB議長が量的緩和の早期縮小観測を否定するかどうかである。自分の発言が招いた金融市場の大混乱だけに、ここで火に油を注ぐような発言はしないと思うが、明確に月間約8兆円規模(850億ドル)の債券購入額の縮小を否定するかとなると、これも疑問符がつく。結論から言えば、早期縮小に否定的な発言をしてマーケットを落ち着かせることに努める、というのが現実的なところではないか。当然、相場にはプラスの材料になる確率が高いと思われる。ただし、今週はニューヨーク市場が3カ月に1度のメジャーSQ(トリプル・ウィッチング)を迎える。国際投機筋の売り仕掛けは、今週末で完結する形であり、バーナンキ発言がいまいちの反応になるとすれば、やはり週末に向けてもう1度、最後の力を振...
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本格反騰 PART3

相場が底を打ったかどうかを見極めるのは非常に難しい。江戸時代の米相場の頃から「天底を当てるのは至難の業」とされているほどだ。今回も先週7日で日経平均は底を打ったかに見えたが、メジャーSQ直前のきのう、現物は873円安の1万2415円まで売られ安値を更新した。先物の方は1万2400円で踏みとどまり、6月7日の1万2290円を割り込まなかったから、これで反発に向かえばダブルボトムの形になる。ただ、今回の日本株急落の引き金を引いたのは、5月22日のFRBのバーナンキ議長の議会証言(初めて量的緩和の出口戦略に言及した)であることから考えて、やはり来週18、19日のFOMC(連邦公開市場委員会)でバーナンキ議長が火消しに動くかどうかが焦点になる。バーナンキ議長は5月22日に「資産買い入れ(QE政策)は経済見通し、とりわけ労働市場の見通しが実質的かつ持続的に改善すれば、そのペースを緩やかに縮小していく用意がある」と発言したに過ぎない。しかし、これが日本株の暴落や円の急騰、新興国通貨の暴落など、とんでもない事態を引き起こした。FRBの量的緩和が始まったのは09年からだが、それ以来、バーナンキ議長が量...
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本格反騰 PART2

今日は3カ月に1度のメジャーSQ2日前ということで、本来のアノマリー(理論的に説明できない規則性)なら「急落の急所」だった。しかし朝方、日経平均は300円以上急落する局面があったものの、引けにかけて一時プラス転換するなど、下げ幅を大幅に縮めて終わった。やはり、先週末の1万2548円で底を打ち、反発局面にあるからこその値動きと言えるだろう。ただし、今週末のメジャーSQが残っている。日銀決定会合、SQ2日前という2大イベントをどうにか浅い傷で乗り越えたものの、最終決戦はやはりメジャーSQである。売り方はSQ当日の寄り付きに残ったエネルギーをすべて使って売り仕掛けてくる可能性がまだある。もっとも、日経225先物に関しては、今日現在で6月限の建玉33万8000枚に対して、9月限の建玉が27万枚とロール・オーバーが劇的に進んでいる。この分だとSQ当日の波乱は相当急減されるので、あとは為替や債券先物の動き次第と私は見ている。何度も言うようだが、おそらく先週末で日経平均が底打ちした可能性は相当高いので、ここからは売られ過ぎた銘柄のリバウンド狙う買いのタイミングを図る投資家が増えるだろう。基本的には生...
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本格反騰

日経平均株価は今日、636円高と今年最大の上げ幅を記録し、しかも高値引けで終わった。先週末発表の米雇用統計が予想を上回ってNYダウが同じく今年最大の上げ幅になったということもあるが、おそらく先週末にドル円相場が94円台まで突っ込んだことで、FX(外為証拠金取引)で円を売ってドルを買っていた投資家や、円を借りて日本株を買うという円キャリートレードを行なっていた投資家もすべて投げさせられて、そこで初めて買いポジションがすべて整理され、相場が大底を打ったと考えられる。今回の急落局面では、異次元緩和後の上昇ピッチが早かったせいもあり、まさしく真空地帯をほとんど抵抗もなく暴落した感じだった。先週金曜日の後場から始まった反発局面も、やはり半ば真空地帯を1万4000円台までは比較的短期間で駆け上ると思うが、以前書いたように、鬼門である1万4300円近辺でもみ合うと予想する。もっとも、その前に今週末のメジャーSQが控えているから、相場アノマリー(理論的に説明できない規則性)である「SQ2日前の水曜日」に、再びヘッジファンドが売り仕掛けをしてくる恐れもあるので、あまり楽観的になるのは早計だ。SQ2日前は...
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夜明け前が一番暗い PART3

日経平均株価はついに4月4日の異次元緩和当日の終値を下回った。下落率も20%に達したが、ヘッジファンドの帝王、ジョージ・ソロスが「今週から再び円売り・日本株買いを再開した」と今日午後に伝えられ、市場心理が大きく好転した気がする。さらに公的年金の運用を手掛けるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が、3時から運用方針の変更について説明会を開くというニュースも伝わり、日経平均は1万2548円の安値をつけた後、一時200円高の1万3106円まで550円も急反発した。まだ微妙なところだが、日経平均株価は底値圏に到達したような印象を受ける。今日は円相場が一時1ドル=95円53銭と前日よりも4円近く円高に振れたにも関わらず、日経平均の下げが最大時でも350円安にとどまり、「売り枯れ」の印象を強く受ける。マザーズ市場がきのう、今日と2桁の急落となったのが気になるが、日経平均と日経ジャスダック平均が異次元緩和後の上げ分をすべて失ったのに対して、東証マザーズ指数はまだ70ポイント近く高い水準にあり、そこをヘッジファンドが貸し株を利用して突いてきたと私は見ている。マザーズ市場と同じく、個人投資家の比率...