ヤマモト

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東証の新たな開示要請で親子上場解消やMBOが続出する? PART13

日経平均は朝方10時過ぎに620円ほど急騰する場面があったが、中国上海市場で日経平均連動型のETF(上場投資信託)の売買を一時停止したとのニュースをきっかけに急反転して大引けでは141円安の3万5477円と高値から750円超下げて引けた。安値引けは致し方ないとしても、チャート上では長い上髭に大陰線と、短期的には天井打ちのパターンに属する下げ方である。年初から今日のザラ場高値までで、日経平均は昨年末比約2800円の急騰となった。テクニカル的には過熱感がピークに達しつつある感じだが、市場参加者の強気スタンスに変化はないようである。先物主導であまりにも上げピッチが早かっただけに、買い持ちオンリーの内外の実需筋は明らかに買い遅れているから、むしろ押し目は大歓迎という投資家も多いはずだ。来週後半からは第3四半期の決算発表シーズン入りとなるため、今のタイミングは業績の増額修正や増配期待の高い銘柄の個別物色が活発になるタイミングである。にもかかわらず、今はそうしたファンダメンタルズに基づかない日経平均採用の値がさ品薄株が一方的に買われる展開で、好業績株を地道に物色する流れにはなっていない。とりわけ、...
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東証の新たな開示要請で親子上場解消やMBOが続出する? PART12

東証は今日、プライム上場企業の4割(660社)がPBR改善策を昨年12月末までに開示したと発表した。スタンダート上場企業は同12%(191社)にとどまったという。PBR改善策を発表した企業の6割がPBR1倍割れだったとされる。本来はプライムとスタンダート上場の全企業に開示を要請したのだが、PBR1倍を上回っている企業は公表が遅れても罰則がないため、問題がないと考えているところが多いようである。ただ、現在対応中で年度内に公表するとしている企業も多いという。この点では、3月末にかけて増配や自社株買いを発表する企業が急増すると考えられる。ただし、大和ハウスが資本効率向上のために子会社のコスモスイニシアを完全子会社化するのではなく、持ち株の4割を共立メンテ(9616)に時価の3割引きで売却するという暴挙に出て、親子上場の解消を図ったことも考慮に入れる必要がある。資本効率を改善するという対策は親会社よりも収益力が劣る子会社を見捨てる選択肢もあり得るということだ。ただ、コスモスイニシアにとって同業でもある共立メンテとの資本提携は必ずしも悪い話ではない。すでにコスモスイニシアのPBRは0.6倍台まで...
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東証の新たな開示要請で親子上場解消やMBOが続出する? PART11

日経平均は今日を含む3日間で1814円上昇した(終値ベース)。ザラ場ベースでは一時2076円の値上がりである。日経平均は大発会から今日までの6営業日で一時約2600円も上昇した計算になる。この間、半年以上抜けなかった昨年7月の高値を更新したばかりか、3万4000円台をたった1日で通過し、3万5000円台に突入した。しかも、今日はオプションSQ日でSQ値は3万6000円超えとなり、「幻のSQ」と呼ばれている。今回ほどではないにしろ、似たような急騰劇は昨年5月の大型連休前後にも起こっている。連休直前の日経平均は2万8000円台で推移。当時の相場水準など、もうとっくに忘れてしまった投資家も多いだろうが、22年1月から23年3月までの日本株は、コロナバブル崩壊後の調整局面の真っ最中。日経平均は概ね2万5000円から2万9000円のレンジ相場を形成していた。この間の日経平均の高値は22年1月の2万9388円。それを一気に抜き去ったのが1年4カ月後の23年5月だった(12日)。それからわずか3営業日で日経平均は3万円の大台を突破し、さらに3営業日で3万1000円乗せを実現。そこから10営業日で3万...
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東証の新たな開示要請で親子上場解消やMBOが続出する? PART10

今日の日経平均は678円高の3万4441円と2日連続で34年ぶりの高値を更新した。一時は770円ほどまで上げる場面があったが、大引けにかけて若干伸び悩んだ。TOPIX(東証株価指数)も、今日は半年ぶりに昨年来高値を更新して34年ぶりの高値となった。今日はいわば売り方が総崩れとなり、空売りの買戻しを急いだ結果大幅高となったわけで、実需の買いが大量に入ったわけではない。ただ、これまで上値を押さえてきた空売り勢の体力が大きく削られたことで、日経平均で3万5000円を突破するのは時間の問題だろう。今回の急騰局面で非常に重要な役割を果たしたのが、年初からのドル円相場の急反発である。大納会前日の先月28日には140円20銭台まで円高に振れていたが、大発会翌日の5日には145円98銭まで一気にドル高・円安が進んだ。これでトヨタなど海外売上比率が高い主力株の業績不安が一気に後退した格好だ。一方、1月5日には「資本効率改善・PBR1倍回復要請」などが背中を押したのか、愛知県地盤の食品スーパー、アオキスーパー(9977)がTOB価格3800円でMBO(経営陣が参加する買収)を行なうと発表。直前終値に対して...
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東証の新たな開示要請で親子上場解消やMBOが続出する? PART9

今年の大発会は能登半島地震や羽田空港事故を受けて、一時700円以上急落したものの、終値は175円安まで下げ幅を縮小した。そして今日は89円高で終わったから、昨年末比で85円安まで盛り返した。もっとも、TOPIX(東証株価指数)は昨日の大発会でも0.5%高し、今日も0.6%高の2393ポイントと昨年12月27日以来の高値をつけて終わった。東証スタンダード指数も昨日は1%近い大幅高で、今日は0.1%の下落と振るわなかったが、市場発足以来の最高値圏にいる。年初から不幸な事故が重なったものの、株式市場はまずまずのスタートだったと言えるだろう。今日は注目すべきニュースが2つあった。東証が大引け後に発表した昨年末在位の信用残で、買い残が前週比1208億円源の3.6兆円と3%以上の大幅減となったのだが、驚くべきことに、信用売り残は20%超も急減して1925億円減の7031億円になった。これほど劇的に信用売り残が減少したのは過去に記憶がない感じだ。要は売り方が大敗して、大量に仕舞ったということだ。もう1つの注目ニュースは、今年第1号となるMBO(経営陣が参加する買収)が発表されたことだ。スタンダード市...
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東証の新たな開示要請で親子上場解消やMBOが続出する? PART8

東証は昨日、親子上場など支配的株主を持つ上場会社に対して、情報開示の充実を求める文書を出した。3月の「資本効率改善・PBR1倍回復要請」に次ぐ企業統治(ガバナンス)改革要請だ。これを受けて、今日も親子上場関連やMBO(経営陣が参加する買収)関連株が賑わった。プライム市場では信越化学系の三益半導体(8155)や、住友化学の医薬品子会社 住友ファーマ(4506)、GMO子会社のGMOグローバルサイン(3788)などが値上がり上位に入った。スタンダード市場では旧村上ファンド系のストラテジックキャピタルの大量保有が明らかになった日本製鉄子会社の大阪製鉄(5449)が13.5%上昇している。正月休みを控えて、上場企業側もすぐに東証の要請に対応するわけではないだろうが、今週で第3四半期も終わることから、来年1月下旬から2月14日までの決算発表シーズンにはかなりの数の親子上場解消やMBOの発表がありそうだ。東証の2つの要請に基づくPBR1倍割れ銘柄や親子上場関連株の急騰は「ガバナンス改革相場」とか単に「ガバナンス相場」とも言われるが、市場関係者はあまりこの言葉を使いたがらないのが実情である。そもそも...
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東証の新たな開示要請で親子上場解消やMBOが続出する? PART7

今年も立会日は残すところあと4日となった。節税対策売りも峠を越えたようで、それが多いと推測される新興市場株や銀行株の多くが、下げ止まって反発に向かう銘柄が増えている。その一方で、親子上場やMBO(経営陣が参加する買収)関連株への物色意欲は引き続き旺盛だ。今日の東証プライム市場の値上がり率トップは三井E&S(7003、旧三井造船)の実質子会社である三井海洋開発(6269)で、親子上場を解消したわけでもないのに21%高と、ランキング2位の三井E&Sの2倍超の急騰となった。業績の大幅上方修正が材料で、今期の純利益は従来予想の67億円から129億円と大幅な上振れとなる見通しだ。ほかに、これも親子上場解消の話が出たわけでもないのだが、セコムの子会社の能美防災(6744)が値上がり10位、NTT子会社のNTTデータ(9613)が15位などとなった。また、スタンダード市場でもダイハツディーゼル(6023)が1.5%上昇して値上がりランキング7位、AGC(旭硝子)子会社の伊勢化学(4107)が8.6%上昇の8位などとなっている。今日は親子上場解消やMBO(経営陣が参加する買収)関連のニュースがなかった...
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東証の新たな開示要請で親子上場解消やMBOが続出する? PART6

今日の日経平均は28円高と小反発して終わったが(0.09%高)、TOPIX(東証株価指数)は0.45%高、スタンダード指数は0.22%高と日経平均よりも大きな上げになった。ドル円相場が一時141円80銭台まで円高に振れたことで、輸出関連株全般に取引が手控えられたが、親子上場関連や海運株などバリュー株の一角が人気化して堅調な地合いとなった。いつも書いていることだが、東証の「資本効率改善・PBR1倍回復要請」の第1回目の開示締め切りが来週29日に迫り、またそれとほぼ同時に東証が親子上場や持ち分法適用関係にある上場子会社に対して、情報開示を強化するよう要請する手はずになっている。当然、親子上場関連でPBR1倍割れ銘柄が人気化するのは当然だろう。今日は東宝の子会社のスバル興業(9632)が1:5の株式分割を材料に13%高したほか、大和ハウスの子会社で私が講演会などで度々取り上げているコスモスイニシアが6.6%高、豊田自動織機の子会社のアイチコーポレーションが4.3%高している。また、大引け後にこれも私が講演会などでしばしば取り上げているメルディアDC(1739)がオープンハウスの子会社のプレサ...
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東証の新たな開示要請で親子上場解消やMBOが続出する? PART5

一昨日の日銀金融政策決定会合で大規模緩和の継続を決めたことにより、日経平均は一気に上放れた。今日の日経平均は終値ベースで456円高の3万3675円と今年3番目に高い水準で引けた。ザラ場ベースでも一時3万3824円と今年2番目の高値を付けている。昨日の大引け後の時間外取引でドル円相場が一時144円95銭と大きく円安・ドル高に振れたことで、ヘッジファンドなどによる「円買い・日本株売り」のポジションが急激に巻き戻されたのが大きい。一方で銀行株の比率が高いTOPIX(東証株価指数)は伸び悩んでいる。上昇率も今日は0.67%と日経平均の1.37%の約半分で、9月の年初来高値2438ポイントまであと約4%もある。しかし、PBR1倍割れ銘柄の比率が過半数と非常高いうえに、銀行株比率が低いスタンダード指数は史上最高値まであと0.6%にまで迫っていて、高値更新は時間の問題だろう。今日はダイハツの検査不正が全車種に及んでいたことが判明し、販売・出荷を一時全面停止すると報じられた。ダイハツの売上高は前期で1兆4930億円、税引き利益が770億円と売上高では似たような不祥事を起こした日野自動車よりも2割ほど少...
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東証の新たな開示要請で親子上場解消やMBOが続出する? PART4

明日に日銀会合結果発表を控えて、株式市場は急反落した。日経平均は一時、前週末比で430円ほど下げる場面があったが、大引けにかけては下げ幅を縮小して211円安(0.6%安)の3万2758円で終わった。TOPIX(東証株価指数)や東証グロース指数も0.6%台の値下がりとなったが、PBR1倍割れ銘柄が過半数を占めるスタンダード指数は0.09%安とほぼ前日比変わらずだった。PBR1倍割れ銘柄の押し目買いや空売りの買い戻しが活発化したようだ。日経電子版の報道が確かならば、親子上場や持ち分法適用関係にある企業の開示強化要請は、あと12日以内に公表されることになる。先週末15日には東証の親会社である日本取引所グループの山道CEOが「少数株主保護の観点から議論を進めていく必要がある」と記者会見で述べている。また、情報開示の強化は「義務ではなく、自発的な開示が望ましい」とも語っている。3月の「資本効率改善・PBR1倍回復要請」と同様の罰則なしの緩いルールではあるが、東証から正式な要請が通知されれば、親子上場関連株への注目が高まるのは必至だろう。東証は上場子会社に対して独立社外取締役を3分の1から過半数選...