ヤマモト

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日経平均2万円の壁は予想外に厚い PART5

日経平均は2日で約400円下げたが、今日がメジャーSQ2日前の「急落の急所」であることを考えれば、深手にならずに済んだ印象だ。好調に推移していたリバウンド相場が転機を迎えたのは、先週3日の欧州中央銀行の追加緩和が市場の期待を大きく裏切ったことがきっかけだった。4日には米雇用統計が市場予想を上回ってNYダウが300ドルを超す大幅高となったものの、5日のOPEC(石油輸出国機構)総会で原油の減産が合意できず、WTI原油先物価格がきのう36ドル台まで急落して、市場のムードは大きく弱気に傾いたと言っていい。ただ、日経平均は今月1日の戻り高値2012円からすでに700円以上も調整しており、値幅的にはそろそろいい線まで下げた可能性がある。明日は日経225先物・オプションの最終売買日で、売り方が勢いに乗って、さらなる売り仕掛けをしてくるとも考えられるが、ドテン買いに転じるヘッジファンドなどもありそうで、波乱の展開になると見ている。今日は当欄でもお馴染みのオリコが一時30円高の263円まで急騰する場面があった。終値でも19円高の252円と東証値上がり率上位4位に入った。これはみずほ銀行がクレディセゾン...
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日経平均2万円の壁は予想外に厚い PART4

先週末のNYダウは、好調な雇用統計を受けて369ドル高の1万7847ドルと急伸した。これを受けて日経平均も先週末の急落分の半分近くを取り戻し、先週末に割り込んだ25日移動平均(1万8609円)も上回って引けた。25日線を割り込んだのは10月15日以来だったが、基本的に日経平均の上昇トレンドは崩れていない。ただし、先週書いたように今週末のメジャーSQまでは株価が上下に振れやすい状態は継続しそうだ。今日の日経平均も前場につけた高値からは110円以上も下げて引けている。日経平均は今年6月24日に年初来高値2万952円をつけており、今月23日の天皇誕生日前までは信用取引の高値期日を迎える銘柄が非常に多いと見られる。その後は中国株のバブル崩壊や8月下旬の世界同時株安などが続いて、信用買い残はほとんど積み上がっていないので、今後2週間余りは信用の期日売りと、期日向かいの買いが交錯する時間帯に入る。期日向かいの買いで上がっている銘柄は、基本的に好業績株に限られると言っていいだろう。一方、信用期日に向かって下値が切り下がっている銘柄は、個人投資家好みの材料株が非常に多い。業績を半ば無視して材料で上がっ...
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日経平均2万円の壁は予想外に厚い PART3

前回書いた私の予想は見事に外れた。完敗である。欧州中央銀行(ECB)は3日の理事会で追加緩和を決めたが、市場の期待にはほど遠いセコイ内容だったため、ユーロが一気に買い直される一方で、株価が急落してしまった。当然、「ユーロ売り・日本株買い」の新型アベ・トレードもポジション解消が殺到した。しかしながら、ECBの追加緩和策がセコイ内容になってしまったのは同情できなくもない。そもそも、ユーロ圏にはもはや大量に買うことができる格付けの高い国債がほとんどなく、ドイツの地方債まで購入範囲を広げざるを得なかったのは致し方ない。ただ、銀行がECBに資金を預ける際のマイナス金利を0.1%しか拡大しなかった(マイナス0.2%→0.3%)のは納得できない。もっとも、今回のユーロ高・株安は、ECB理事会を狙ったイベントドリブン型のヘッジファンドが意図的に仕掛けた可能性も否定できない。ユーロ売りのポジションが高水準に積み上がっていたし、パリ同時多発テロでも「ユーロ売り・日本株買い」の新型アベ・トレードはほとんど解消されずに、逆に積み上がっていたから、追加緩和が十分に大規模なものでも、新型アベ・トレードのポジション...
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日経平均2万円の壁は予想外に厚い PART2

日経平均はきのう、大引けの最後の取引で2万円の大台を回復したものの、今日は寄付きから2万円を割り込んで始まった。今日もほんの瞬間2万円の大台に乗せたものの、結局大引けでは74円安の1万9938円と安値引けに近い感じになった。いわゆる「引け味が良くない」パターンである。しかしながら、私は日本時間で明日夜のECB(欧州中央銀行)理事会で、ドラギ総裁の予告通り追加の量的緩和が行なわれれば、「ユーロ売り・日本株買い」の新型アベ・トレードが加速し、そこで初めて日経平均は2万円の大台が定着すると予想している。3年前にアベノミクス相場がスタートした当初は、「円売り・日本株買い」の裁定取引がヘッジファンドを中心に盛んに行なわれた。これは「アベ・トレード」と名付けられ、翌年5月の「バーナンキ・ショック」直前まで必勝の投資戦略として世界的に大ブームになった。「アベ・トレード」が短期間での大幅な円安と日本株高を牽引したのは疑う余地がない。ユーロが昨年12月に対円でリーマン・ショック後の高値149円台をつけてから、今年4月に126円台まで急落する過程で、日経平均は1万7000円台から2万円の大台乗せを果たして...
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2万円の壁は予想外に厚い

日経平均は今日、中国株の続急落などを嫌気して一時175円安まで下げた。上海総合株価指数は先週の5.5%安に続いて、今日も一時3%以上急落したが、引けにかけてプラスに転じて終わった。欧州株もかなり高く始まっているので、これで先週末の中国株の急落は表面上、大方織り込んだと見られるが、まだ楽観できる状態ではない。というのも、直近の中国株と日本株の下落の一因に、米アップルがiPhoneの表示装置を3年後に液晶から有機ELに替えると表明したことがあるからだ。iPhoneは世界で2億台を売る化け物商品であり、この決定がスマホやパソコン、テレビなどの表示装置を液晶から有機ELに世代交代させる引き金になる可能性が高いと私は睨んでいる。日経平均採用銘柄には日東電工や富士写真フイルム、ソニー、パナソニック、ミネベア、シャープなどの液晶関連銘柄が少なからず入っている。これらの液晶関連株の日経平均への寄与度はバカにできない。まだ、アップルの決断が「世紀の決断」になると気づいている人は少ないと見られ、これが日経平均の2万円大台回復を阻んだ要因になったと気づいた人はもっと少ないだろう。先週末の中国株の急落について...
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地政学的リスクとヤレヤレ売り PART2

ここ最近、当ブログや講演会、ラジオ番組などでも再三述べているように、日経平均の2万円の壁は大方の市場関係者が思っているよりも、かなり厚いことが判明しつつある。今日も寄付きで1万9994円と、あと6円というところまで行きながら越えられなかった。時間外取引の225先物では、きのうもおとといも2万円を一時越えているのだが、やはり東京市場では現物のヤレヤレ売りや利食い売りが相当出るようで、2万円越えにはヘッジファンドなど短期筋が反応しやすい強力な支援材料が必要なのだろう。今日は上海総合株価指数が5.5%安と急落したことも響いた。中国株の急落は、監督当局(CSRC)が大手証券会社2社(そのうちの1社は最大手)を法令違反で調査しているとのニュースがきっかけだった。さらに、CSRCが証券会社に対してデリバティブ関連融資を禁止すると報じられ、先物の手仕舞い売りが殺到したようである。証券株にはストップ安が相次いだようだ。いわば、今日の中国株の急落は、証券市場の規制強化を嫌気した売りが膨らんだことが原因なのだが、これは中国の株式市場が落ち着いたからこそできる規制強化で、下落要因としては長期化しないと見てい...
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地政学的リスクとヤレヤレ売り

きのう、トルコがロシア軍機を撃墜した一件で、ヨーロッパの株式市場は一時パニック的な売りが出たようである。ドイツ株やフランス株は一時2%以上も急落した。欧州の代表的な企業50社で構成されるダウ・ユーロストック50指数は、一時3%近くも急落していた。それも当然と言えば当然で、トルコは旧ソ連に対抗するために作られた軍事同盟であるNATO(北大西洋条約機構)加盟国であり、NATO加盟国とロシアが実際に交戦したことは、かつて1度もないからである。そもそも、NATO軍は冷戦終結まで1度も実戦の出動経験がなかったという。冷戦後に米国が世界各地の紛争を煽った関係で、PKOが必要になり、NATO軍はPKO目的で初めて実戦を行なったのが実情のようだ。きのうのNYダウは一時100ドル以上急落したが、そこから130ドル戻って19ドル高で引けた。S&P500、ナスダックの3指数が揃ってプラスで引けたわけで、米国市場に関しては、今回のロシア軍機撃墜問題は、大した悪影響がないと見たようである。今日の日本株の下落も私が予想していたよりも小幅にとどまったから、やはり外国人を中心とする機関投資家の押し目買い意欲がよほど強...
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日経平均は2万円の大台替わりに挑戦

日経平均株価は今日、引け間際の20分間に急伸して、結局朝方の140円安が大引けでは20円高とプラスに転換して引けた。大引け直前までは終日マイナス圏だったから、まさかプラスになるとは思わなかった。昨日に続き、2日連続で8月の世界同時株安後の戻り高値を終値ベースで更新したことになる。きのうの日経平均は一時1万9959円と2万円まであと41円に迫った。今日は高値引けだったが、それでも1万9879円だから、2万円台乗せにはあと130円弱の値上がりが必要だが、大台替わりは相当なエネルギーが必要である。日経平均は今年4月、15年ぶりに2万円の大台に乗せたが、すぐに2万円割れとなり、1カ月近くも2万円出没の保ち合い相場になった。結局、2万円台が定着するのは1か月半後のことだ。今回は前回作った大量のシコリの戻り売りもあるから、2万円の大台定着は今年中にできるかどうかだろう。もちろん、私は当欄でも年内に日経平均は6月につけた年初来高値2万952円にトライすると予想はしている。しかし、7月に1万9115円まで急落し、その後、7月下旬と8月中旬の2回、年初来高値更新に挑戦したものの、その寸前で押し返されてい...
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フランスの同時多発テロをどう読むか PART2

今日の東京市場は、またしてもフランスの同時テロ問題に振り回された。日経平均は寄り後すぐに209円高の1万9840円と、8月の世界同時株安後の戻り高値をつけた。しかし、後場に入ると、ロサンゼルス発とワシントン発のフランス行きエールフランス2機に爆破テロ予告があったとのニュースが流れ、日経平均は急速に伸び悩んだ。さらに、パリ北部でテロ容疑者捜査中に銃撃戦があり、特殊部隊の数人が撃たれて負傷したとの速報ニュースも入り、結局、日経平均は高値から200円下がって18円高で引けた。パリ同時テロ後に、フランスだけでなく世界的に株価は急反発した。これはテロ情報を何らかの方法で事前に入手した連中が空売りしていたポジションを買い戻したからと見て間違いない。結局、同時テロで一番値下がりしたのは、主要国では日本株(日経平均は一時350円安まで下げた)だった。震源地のフランスの代表的な株価指数CAC40は、週明けこそ一時1%ほど下がる場面があったものの、逆に1%以上値上がりする場面もあり、終値は3.6ポイント安の4804と0.1%以下の下落にとどまった。翌日は133ポイント(2.8%)高の4937ポイントと何事...
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フランスの同時多発テロをどう読むか

フランスのオランド大統領は、金曜日にパリ市内で起きた同時多発テロをイスラム国の犯行と断定。その報復として、週明け16日にイスラム国の最重要拠点とされるシリアのラッカに米国とともに空爆を行なった。イスラム国が同時テロの直後に犯行声明を出しているから、イスラム国のメンバーが実行犯なのだろうが、もしそれが事実なら、株式市場への影響は極めて限定的なものにとどまりそうだ。もちろん、フランスは例外である。イスラム国がイラクとシリアに勢力を拡大する過程で、様々なテロが実行されてきたが(後藤健二さんなど日本人の殺害を含む)、株式市場は一時的には大きく反応するものの、企業業績への影響がほとんどないために、相場の悪材料としては比較的早く織り込まれて、平常に戻ってきた経緯があるからだ。そもそも、同時テロ直前に米国株が急落したことが「怪しい」と私は見ている。ちょうど前回の当欄で書いたように、木曜日のNYダウは254ドル安と9月下旬以来の大きな下げ幅になった。そして、同時テロ直前の日本時間14日午前1時から2時ごろに私が寝ようとしてNYダウを確認すると、すでに150ドル前後安かった。テロ直前の1日半で400ドル...