ヤマモト

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世界貿易大戦 PART6

米中貿易戦争の悪材料は先週末の追加・報復関税の実施で、相場的にはいったんアク抜けとなった。今日の日経平均は264円高の2万2052円と、6営業日ぶりに2万2000円台を回復して引けた。NYダウが先週末の99ドル高に続き、時間外取引で一時150ドル高の2万4600ドル台に乗せたことが好感された。また、上海総合株価指数も2%以上急騰したことで、米中貿易戦争の懸念が大きく和らいだ格好だ。しかしながら、直近の急騰はあくまでも空売りの買い戻しが主導している。つまり、アヤ戻しである。「貿易戦争懸念が薄らいだ」とか、後退したというのも、あくまで市況解説に過ぎない。あるいは一時的なものである。本質的な意味で貿易戦争懸念が薄らいだかと言えば、まったく薄らいでいない。というのも、7月6日に米中が追加・報復関税をかけあったのは、総額500億ドルのうちの340億ドル分であり、2週後の7月20日に残りの160億ドル分を実施するからだ。トランプ大統領が中国側に再度、2000億ドルの報復関税をかけるのは、おそらくこの時である。7月20日といえば、夏真っ盛りで、欧米では議会も企業も夏休みシーズンに入る。日本ではお盆休...
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世界貿易大戦 PART5

米中両国は遂に制裁・報復関税を掛け合うことになった。これにより米中貿易戦争は局地戦から全面戦争に移行するが、今日の株式相場は逆にアク抜け感が出て、日経平均は午後2時半現在で300円余り急反発した。このあとの仕事の関係で大引けの状況は書けないものの、米国株も時間外取引で大きく続伸していることもあり、目先は買い戻し優勢の展開になりそうだ。とはいえ、今はおいそれと気軽に買い出動できる市場環境ではない。東証の売買代金に占める空売り比率がこのところ47%前後まで上昇していたため、買い戻し需要だけでも膨大な金額である。買い戻しが本格化すれば1週間前後はアヤ戻しが続いてもおかしくない。しかしながら、米中2大国の大規模な輸入制限は、部品や素材を供給する幅広い国に相応の悪影響をもたらす。それが世界的な景気後退につながるのは時間の問題だろう。もちろん、それは米中両陣営が十分わかっていることで、いつまでもチキンレースを続けるとは思えない。今後、どのタイミングで双方が折り合いをつけるかが、今後の相場を占う上で最重要ポイントになる。
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世界貿易大戦 PART4

米中貿易戦争の天王山である7月6日を直前に控えて、株式市場では一段と見送りムードが強まった。日経平均は昨日と同様、安値から100円以上戻して引けたが、個人投資家の売買比率が高いジャスダック市場は安値引けとなり、日経ジャスダック平均は年初来安値を更新した。東証マザーズ指数も年初来安値を更新して、昨年9月の北朝鮮の弾道ミサイル騒動のレベルまで下げた。今日は米半導体大手マイクロン・テクノロジーに対して、中国の裁判所が特許問題に絡んで一部製品の中国での販売禁止命令を出したことが嫌気されて、半導体関連株が世界的に急落した。日本では東京エレクトロンが一時5.3%安、SUMCOが一時6.5%下げるなど、強い悪影響が出ている。半導体は米中の覇権争いが最も激しい分野であり、中国政府は米中貿易戦争と切り離して米国側に報復を強める意向のようだ。トランプ政権が中国の製造業革新戦略「中国製造2025」を油断ならない国家戦略として危険視しているのは間違いない。その中心に据えられている半導体産業に中国の国家予算が大規模に投入され、米国の知的所有権が盗まれているというのが、ホワイトハウスの見解である。米国製半導体を入...
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世界貿易大戦 PART3

日経平均は今日、一時500円超下がり、5月30日につけた2万1931円のザラ場安値を割り込んだ。今週末に予定される米中の追加・報復関税の実施日を控えて、買い持ち高を減らしたり、新たにヘッジ売りを出すなどの、ポジション調整の動きが広がっている。ただ、今日の急落は欧州系のCTA(商品投資顧問)による売り仕掛けが要因との見方が有力だ。現物株が薄商いの中を先物主導で急落したのが何よりの証拠である。米中の報復合戦がどのような結末を迎えるのかは、現時点では米中の当局者周辺のみぞ知る機密事項だし、もう少し突っ込んで言えば、中国側はトランプ大統領の意向を掴みかねているので、中国当局者にもどんな結末が待っているかは知りえない感じなのだろう。いずれにしても、今週末の天王山まで、極力新規投資は控えて生き残りモードに徹すべきだ。今日、メキシコで対米強硬派の左派大統領が誕生したのも気になる。米国株式市場が比較的堅調なので、今週末の大イベントを軽視する向きも多いようだが、それはとんでもない間違いである。
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世界貿易大戦 PART3

今日は日経平均が34円高と3日ぶりに小幅反発したが、この4日間の日経平均の動きはほぼ同じレンジでの推移となっている。チャートで言えば、過去2ヶ月間、日経平均は75日移動平均(今日で2万2181円)を割り込んでいない。この4日間は終値ベースではすべて75日線をギリギリ上回っている。もちろん、来週末に迫った米中両国の追加・報復関税の掛け合いがどうなるかで、75日線の下支えラインなど、簡単かつ大幅に割り込んでしまうリスクは十分にある。ただ、今日は上海総合株価指数が2.2%高と5日ぶりに大幅反発したことで、米中の水面下の貿易交渉で何らかの進展があったことを期待させる感じになった。その確証は何もないのだが、ここ数日、中国の政府関係者や国営メディアが中国の先端技術の一部について、米国に依存していたり、欧米に劣る部分があると認める発言や報道をするなど、反省の色がうかがえるようになってきたのだ。これまでは中国の国産技術を大袈裟に称えたり誇ったりする発言や報道ばかりだった。つまり、中国政府が今週になって米国の追加関税に真っ向から報復するのではなく、トランプ政権の意に沿う方向で譲歩をする準備を進めている可...
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世界貿易大戦 PART2

米中貿易戦争の天王山まであと9日を残すのみとなった。上海総合株価指数は引き続き年初来安値の更新が続き、米国株も軟調な動きとなっている。日経平均は日銀のETF買いが支えになって2万2000円の大台をどうにか維持しているものの、株価の下振れ懸念はなかなか払拭できないでいる。市場では米中貿易戦争がギリギリで回避されるとの見方が相変わらず強いようだが、トランプ大統領は米国に工場を持つハーレー・ダビッドソンやキャタピラーなど親トランプの有力企業を見捨てるような言動を始めている。ハーレー・ダビッドソンがEUの報復関税に耐え切れずに、EU向けの米生産拠点を米国外(タイが有力)に移すと表明した途端、「我慢しろ」とツィッターに投稿した。キャタピラーやGM、アップルなどに関しては、中国が最大のドル箱であり、中国政府から関税以外の報復を受ければ、株価が暴落するリスクもある。アップルは時価総額が世界最大の100兆円にもおよぶから、中国政府の動向しだいでは、2月のVIX(恐怖指数)ショックのような世界的な同時株安もありえる。いずれにしても、7月6日の天王山までは最大限、慎重に行動すべきだろう。
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世界貿易大戦

EU(欧州連合)が米国に鉄鋼とアルミの報復関税を発動したことで、貿易戦争は「世界大戦」の様相になってきた。現時点ではまだ表面的なものに過ぎないが、何をしでかすかわからないトランプ大統領の決定次第では、泥沼の混乱状態に陥る可能性もある。来月6日に中国が予告している500億ドル規模の報復関税が実際に発動されるかどうかが焦点となる。トランプ大統領が世界の主要国を貿易戦争の渦中に巻き込もうとしているのは明白だ。直近で前述のEU、カナダ、トルコが対米報復関税に動くようだが、来月から米国との二国間貿易協議(FFR)を控えた日本は、報復関税に動くとは思えず、不平等な日米FTA(自由貿易協定)を押し付けられるのではないか。しかし、以前も書いたが、日米FTA交渉の開始は、株式市場にとってはプラス材料になると私は見ている。とはいえ、来月6日にもし中国が対米報復関税を発動すれば、米国はすぐさま追加で2000億ドルの中国製品に追加関税を課すと予告している。さらにそれにも中国が報復すれば、二度目の追加で2000億ドル、合計4500億ドルと中国の対米輸出の9割に追加関税が課せられることになる。来月6日は米中貿易戦...
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本日、UPをお休みさせていただきます

お世話になっております本日は都合によりブログのUPをお休みさせていただきますよろしくお願い致します
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米中貿易摩擦の激化はそろそろピークか?

今日の東京株式市場は前場中頃までは売りが優勢だったが、上海総合株価指数が下げ渋り上昇に転じると、日経平均も一気に反発に転じた。一時は300円超の値上がりとなったものの、大引けでは276円高の2万2555円で終わった。10時過ぎにつけた安値2万2167円からは400円超値上がりする場面があった。トランプ大統領は昨日(現地時間18日)、中国が発表済みの報復措置を実施した場合、中国製品2000億ドルに追加関税をかけると脅し、対象となる中国製品を特定するよう米通商代表部に指示したと発表した。中国が再度報復措置をとった場合は、さらに追加で2000億ドル相当の中国製品に追加関税を課すとも表明した。要は、来月6日から実施する500億ドル相当の中国製品への追加関税と合わせて、総額4500億ドル、日本円に換算して約49兆円分の中国製品に追加関税をかけようとしているのである。米国は昨年、中国から5050億ドルの製品を輸入する一方で、中国への輸出は約1300億ドル。対中貿易収支は3760億ドルの赤字である。そうなると、次回2000億ドル相当の追加関税を実施すると、米国の輸出総額の2倍の規模になり、同じ規模で...
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大阪北部地震の影響は限定的だが、米中貿易摩擦は激化

今朝の寄り前に発生した大阪北部地震の影響は、株式市場に関しては今のところ軽微にとどまっている。工場の生産ラインが一時的に止まったところはかなりあったようだが、深刻な被害が出たというニュースは現時点で出ていない。ただ、先週末にトランプ政権が中国製品に追加関税をかけることを正式に表明したことで、米中貿易戦争を懸念する売りもかなり出たようである。目先的には欧州株や米国株の今日の反応を見なくては、今後の予測も難しいと言わざるを得ない。上海総合株価指数は3日連続で今年の安値を更新したし、韓国KOSPI指数も1.2%安と大幅に続落している。今月はヘッジファンドの中間決算月でもあるから、今週いっぱいは実需の換金売りもかなり出る可能性がある。米中貿易戦争の落としどころが不透明になってきたこともあり、当面は生き残りモードで慎重に行動すべきではないか。