2017-02

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国境税調整の衝撃 PART14

トランプ米大統領が先週9日、「今後2〜3週間以内に税制改革に関する驚異的なプランを発表する」と発言したことが、世界の株式市場を大きく動かしている。NYダウは連日の大幅高で史上最高値更新中だし、日経平均も昨年来高値の更新まであと150円余りとなってきた。もちろん、日本株では東証二部指数や日経ジャスダック平均は連日の昨年来高値更新となっている。気になるのは中国の上海総合株価指数も上昇していることだ。トランプノミクス相場の第二ラウンドで世界同時株高が起きていると言ってしまえばそれまでだが、トランプ大統領の言う驚異的な税制改革(国境税が柱)で最もダメージを受けるのは中国経済だからだ。もちろん、国境税では日本経済も相当なダメージを受けそうだが、アベノミクスで唯一成功しているのが日本の株式市場改革であり、コーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)や4月に改訂されるスチュワードシップ・コード(責任ある機関投資家指針)のおかけで、日本株に関してはプラスマイナスで若干プラスと見ていいだろう。だからこそ、米国勢をはじめとする外国人投資家が日本株に米大統領選後、大挙して押し寄せたのである。その後も彼らは...
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国境税調整の衝撃 PART13

昨年6月のブレグジットや11月の米大統領選が典型例だが、ここ1年ほどは株式市場で悪材料視されている大イベントに向けて株価が急落し、イベント終了とほぼ同時に急反発するというパターンが繰り返されている。私がレギュラー出演している水曜日のCBCラジオ「北野誠のズバリ」や、同じ日の証券スクールの株式講演会でも、10日の日米首脳会談に向けては押し目買いのチャンスだと指摘していた。何かとお騒がせなトランプ米大統領が先週9日、これまでで最も重大と思われる発言をした。「今後2〜3週間以内に税制改革に関する驚異的なプランを発表する」というものだ。この発言を受けて、米国株だけでなく世界同時株高が巻き起こった。日経平均は471円高の1万9378円と急伸。トランプ大統領の円高けん制発言などで長らく停滞していた日経平均は、一気に昨年来高値(1万9615円)の更新が視野に入ってきた。トランプ大統領の言う「驚異的なプラン」とは一体何なのか。当欄では以前、トランプノミクスの核心が「国境税」であると解説した。また、トランプ政権はアップルやマイクロソフトが国外に貯めこんできた海外留保利益2.5兆ドル(約290兆円)をすべ...
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国境税調整の衝撃 PART12

今日は週末のオプションSQ2日前で、いわゆる「急落の急所」といわれる特異日だった。日経平均は前場高く始まって、10時過ぎにはマイナス圏に転じるという典型的な下落パターンになったものの、午後から切り返して96円高の1万9007円とほぼ高値引けだった。1カ月のうちで最も下落しやすいSQ2日前に、日経平均が1万9000円台を回復して引けたのは何かを暗示しているように思える。週末の日米首脳会談については、会談後に安倍家とトランプ家の家族ぐるみのゴルフが予定されているので、トランプ大統領が日本側を徹底的に追い込むような厳しい要求を突きつけるとは到底思われない。そういうことならゴルフなどをセットしないだろう。日本の対米貿易黒字が中国に次いで第二位に浮上してしまったことに対しては、相当厳しい姿勢を示すだろうが、そこは外交交渉であり、日本側からどのような譲歩を引き出したいのかが問題だ。日本の対米貿易黒字が二位になったといっても、全体の9.4%であり、中国の約5分の1に過ぎない。あくまでも推測だが、トランプ大統領は早期に日本との二国間自由貿易協定(FTA)を締結したいと申し入れるに違いない。日本は米国と...
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国境税調整の衝撃 PART11

先週末の米雇用統計は市場予想を大幅に上回る内容だった。それを受けてNYダウは186ドル高の2万0071ドルと急伸したが、ドル円相場にはほとんど影響せず、112円台半ばで帰ってきた。ただ、前回指摘したように112円の壁は厚く、東京市場でも112円19銭を底に切り返した。ちなみに、ドル円相場は去年の10月5日から75日移動平均線が下値抵抗線となっている(それまでは上値抵抗線)。以来、ドル円相場が75日移動平均線を割り込んだのは米大統領選直後の一瞬だけだった。今日時点でそれは111円70銭近辺だが、今回も75日線が強力な下値抵抗線になりそうな気配である。今日4時半にトヨタ自動車の決算発表があった。通期の最終利益を1兆5500億円から1兆7000億円に上方修正したものの、先週末発表したホンダの大幅増益(通期の最終利益を58%増の5450億円としたが、これは従来予想を約3割上回る水準)とは違って、26.5%の減益予想である。もっとも、トヨタの決算発表と同時に始まった日経225先物のナイトセッションは1万9000円で寄り付いて1万9020円まで買われたから、トヨタの上方修正を好感したものと思われる...
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国境税調整の衝撃 PART10

今日の日経平均は出入りの激しい値動きになった。寄り後に100円以上値上がりしたかと思えば、前引けでは80円近い下げとなり、後場寄りでは再び100円以上あげて、すぐさまマイナス圏に突入と忙しかった。今夜の米雇用統計に絡んだポジション解消とポジション構築が交錯したのだろうが、1万9000円の攻防は来週末の日米首脳会談まで継続すると見ている。ドル円相場についても、112円の下値がかなり固くなってきた感じだ。今日の雇用統計は大きなイベントなので、結果次第では112円割れもあるかもしれないが、3月期末に向けた日本企業のドル買い意欲が相当強いので、大きく下振れしたとしても限定的だろう。むしろ、114円前後までの上振れもありうる。今日の引け後にホンダの決算発表で大幅な業績予想の上方修正があった。週明け6日にはトヨタの決算発表もあるが、来週末10日に日米首脳会談を控えているだけに、政治的に問題になりやすい大手自動車メーカーの好決算は黙殺される可能性もあるだろう。というのも、10日の首脳会談で日本の対米貿易黒字が問題になるのはほぼ間違いなく、その大半が自動車輸出だからである。トランプ大統領はトヨタが米国...
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国境税調整の衝撃 PART9

ホワイトハウスで昨日、トランプ大統領が製薬業界のCEOを集めて協議し、薬価を大幅に引き下げるよう要請した。その見返りに規制緩和と減税を約束したというが、その席でトランプ大統領は中国や日本が通貨安誘導をしていると述べた。これで円相場は一気に1ドル=112円台に突入する羽目になった。日経平均も、昨日の327円安に続いて、今日も120円程安く始まったが、大引けでは106円高の1万9148円と大きく切り返した。それに加え、ドル円相場も112円60銭から113円30銭台まで急反発したので、やはりトランプ発言は今月10日の日米首脳会談に向けた得意の脅しだったと解釈できる。トランプ大統領は日銀の異次元緩和を通貨安誘導と決めつけたようだが、あくまでも製薬業界幹部との会合の中で出た発言であって、日本や中国に向けた公式なメッセージではない。しかしながら、10日の日米首脳会談ではTPP(環太平洋経済連携協定)に代わる日米FTA(自由貿易協定)の話題が中心になるはずで、トランプ大統領は今後結ぶ貿易協定には必ず為替条項を発言しているので、これを意識した発言であるのは間違いない。もっとも、そうかと言って日米とも中...