2016-02-10

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誤算

日銀のマイナス金利導入が想定外の円高・株安をもたらしたのは、日銀にとっても、市場にとっても大きな誤算だった。私も、マイナス金利導入の効果を完全に読み間違えた。欧州中央銀行が2014年6月にマイナス金利を導入した時は、欧州株は上昇し、ユーロは対ドルで急落した。日銀も似たような効果を狙ったはずだし、私もそう思っていたが、それが完全に裏目に出た。最大の誤算は、ユーロと円の役割、性質が全く違ったことだ。マイナス金利の導入によって、日本では債券先物が大きく買われ、長期金利が初めてマイナスになった。債券先物が急騰するということは、多くの場合、「債券先物買い・株売り」と「円買い・株売り」の裁定取引を誘発してしまう。「債券先物買い・株売り」と「円買い・株売り」はバブル崩壊後の失われた20年の間に頻発した株安局面の定番取引である。日銀は期せずして、日本市場に自爆テロを起こしてしまったのである。従来、市場では日経平均1万6000円、1ドル=115円が黒田ラインとされてきたが、これを自爆テロで突き破ることになったと言えるだろう。ただ、今回の日本株の底割れは、原油安や欧州の金融危機など、海外発の材料というより...