2010-10

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REITは完全に上昇トレンドに転換か

きのう、日銀が株価指数連動のETF(上場型投信、おそらくTOPIX型のもの)を4500億円の枠で買うという発表があった。10月5日の追加量的緩和策の一環として、5兆円の基金の中から5000億円、ETFとREIT(上場不動産投信)を買うという方針が示されていたが、その配分がETF4500億円、REIT500億円と発表された。その思惑で、きのうは日経225先物が一時大きく買われる場面があった。一方で、配分の少なかったREIT指数は急落した。しかし、配分が多かったETFにしても、現状では1年間で4500億円なので、月間にすると370億円程度の買いに過ぎず、とても日銀が株価をテコ入れすることはできそうもない。民主党の仕分け同様、前回の日銀の追加金融緩和は国民に対するアリバイ程度の政策であることが判明してしまった。来週のFOMC(連邦公開市場委員会)直後に前倒しするという次回の日銀金融政策決定会合で、ETFの買い取り枠を20倍程度に増やすというのなら話は別だが。一方で、配分の少なかったREITは、平均株価である東証REIT指数がテクニカル的に見て完全に上昇トレンドに転換したようである。
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米大統領直属の暴落防止チームについて

来月3日のFOMC(連邦公開市場委員会)で追加量的緩和をすることはほぼ決まりだが、これまで5000億ドル=40兆円と見られていた国債買い取りの規模が、かなり小さくなるかもしれないというウォールストリート・ジャーナルの観測記事が波紋を呼んでいる。私が主幹を務めている経済情報誌「羅針儀」では、今月2回にわたってFRBの量的緩和の裏側について詳しく書いた。米大統領直属の金融市場作業チーム、別名「暴落防止チーム」(政府1、民間2の合計3チームから成る)が暗躍して、FRBに不動産担保証券100兆円を買い取らせ、結果的に株式相場を支え、ウォール街を救うことになった経緯を分析している。絆の会の会員である青木さんも、産経新聞が報じた関連記事のFAXを私に送ってくれた。今月末のFP研の私の講演会では、この暴落防止チームの役割と今後の動向を詳しく検証するつもりである。
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本日お休みさせていただきます

お世話になっております。都合により、明日のUPとさせていただきます。よろしくお願いします。
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数値目標は消えず

先週末のG20財務相・中央銀行総裁会議は、前回予想した通り、かなり面白い会議になったようだ。米国は例によって中国に人民元切り上げを迫ったが、今回は経常黒字の対GDP比を4%以内にするという数値目標を持ち出してきた。正面から攻めても、のらりくらりとかわされてしまうので、今回は搦め手から攻める戦略である。中国の対GDP比の経常黒字は5%弱だから、仮にこの数値目標が導入されたとすれば、貿易黒字を5兆円程度減らさなければならず、それをやるには人民元を切り上げるのが手っ取り早い。しかし、この数値目標にはドイツや日本の野田財務大臣も反対を表明。中国を筆頭に新興国の大半も反対に回って、結局は先送りされた。しかし、数値目標が先送りされても、米国は痛くもかゆくもない。淡淡とドルを刷り続けて量的緩和策を継続し、ドル安に誘導するだけである。すると、人民元はドルに連動して一段と下がる。ブラジルのレアルを筆頭に、中国と激しい輸出競争をする新興国ほど対ドルで自国通貨が高くなり、中国との競争がますます不利になる。で、結局、今回数値目標に反対した国は、いずれ数値目標を呑まざるを得ないというのが米国の戦略のように思う。...
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ドイツが中国と手を結んで米国に激しく反発

今日からG20財務相・中央銀行総裁会議が始まるが、いわゆる事前のシェルパの会議(事務レベル会議)は相当紛糾したようである。今回のG20はつまるところ、中国の人民元をいかにして切り上げさせるかが目的。その目的達成のためには、中国包囲網を作らなければならないのだが、どうやら例によってドイツが米国に猛反発しているという。仮に、G20の中で1対19の戦いになったとしても、中国が簡単に人民元の切り上げを呑まないことは、誰もがわかっている。だから、今回は搦め手(からめて)から攻めようと、米国は対GDP比の経常黒字を一定以下の水準(例えば4%以下とか)に抑える数値目標の導入を提案した。これにドイツが噛みついた。というのも、ドイツは中国よりも経常黒字が大きいからだ。ドイツの対GDP比の黒字額は6%超、中国が5%弱、日本が3%台後半といったところ。仮にこれを4%以下と決めれば、中国やドイツは輸出を減らさなければならず、結果的に通貨を安値に誘導することができなくなるというカラクリ。プラザ合意後のドル安誘導のときもそうだったが、日本と同じ輸出立国のドイツは、事あるごとに米国と対立した。87年のブラックマンデ...
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ヘッジファンドのドル売りポジション解消が本格化したら?

日経平均は今日、一時200円超の値下がりになったが、シカゴ市場の日経225は50円安の9480円で戻ってきたはずである。ところが、東京市場ではそこからさらに170円安い9310円まで下げた。原因は中国の3年ぶりの利下げ、それに伴う米国株の急落とされているが、震源地の中国では上海総合株価指数が朝安の後、切り返して5カ月ぶりの高値をつけている。確かにきのうのNYダウは一時226ドル安となり、2カ月ぶりの大幅安を記録。その急落の最中にシカゴの日経225が小幅安で終わったことが、むしろ不思議だった。この背景にあるのは、決算期が近付いたヘッジファンドがドル売りポジションを巻き戻していることだ。きのうの夜、円相場は一時1ドル=81円90銭近辺まで戻している。今後、ヘッジファンドのポジション解消で意表を突く円安が起こる可能性がある。円高一辺倒で投資戦略を立てるのは危険である。
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問題企業の行方

オバマ政権は、やはり中国に対する弱腰政策を変えられないようである。米財務省は、先週末に発表する予定だった為替報告書の提出を延期した。春(例年4月半ば提出)の報告書も結局、3カ月遅れで議会に提出することになり、結果的にオバマ民主党は中国への弱腰外交を批判されて支持率が一段と下がってしまった。中間選挙は11月2日のため、事実上今週から議員は地元に帰って選挙運動に専念することになり、議会は開店休業になる。つまり、オバマ大統領は為替報告書というカードを今回の中間選挙で使うことをあきらめ、選挙での大敗を受け入れる覚悟のようだ。あくまでも推測だが、ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレー、バークシャー・ハザウェイ、GE、IBMといった中国と親密な米大企業から、「中国を為替操作国に認定するな」という相当な圧力がかかったと私は見ている。米国では政治の力よりも企業の力の方が優先されるからだ。中間決算の発表シーズンに入ったが、以前危篤状態にあると指摘したことのある不動産2社のうち、1社(L社)は取引銀行に見はなされそうだという。株価の下げ方や出来高の異常な多さから、そこがどこなのかはあえて書かないが、...
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中国を為替操作国に認定する可能性大

今日の夜、米財務省は為替報告書の提出期限を迎えるが、果たして中国を為替操作国に認定するかどうか。春の為替報告書は、提出を再三延期することで中国に対して人民元の切り上げを迫る形になったが、今回はそうはならないようである。というのも、11月2日の中間選挙に向けて、オバマ民主党は中国を本気で叩いておく必要があるからだ。予定通り今日の夜、中国を為替操作国に認定すると発表すれば、選挙前に3回の週末を挟むことになり、製造業などで働く労働者にも対中強硬策をアピールできる。オバマ民主党は現時点で上院(参議院に相当、今回の中間選挙での改選議席は全体の3分の1)、下院(衆議院に相当、全議席改選)とも過半数を占めているが、この中間選挙で下院の過半数割れは必至と予想されている。問題は、任期6年の上院選挙で大敗してしまうと、日本の参議院のように6年間苦労してしまう。上院で失う議席を最低限にとどめることができれば、2年後の選挙で下院は再び過半数を取り戻すことが可能だ。要は、上院の敗けを最低限にとどめるには、中国をこのタイミングで為替操作国に認定し、国民に外交でアピールするしかない。そのお膳立てをさせられたのが、日...
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前門の虎、後門の狼

日本株は国際的な大イベントをいくつも控えて、一段と動きづらくなってきた。まず、今週15日に米財務省による為替報告書の提出期限を迎える。中国を為替操作国に認定し、人民元の切り上げを迫って、11月2日の米中間選挙で与党民主党が劣勢を挽回するというシナリオだとされるが、弱腰のオバマ政権がそこまで踏み切れるかどうか。しかも、来月12日には韓国でG20が開催される。今回のG20では為替問題が中心議題になることが決まっているため、少なくともこれら3つの大イベントが全て終了するまでは、日本が円売り介入をするのはかなり難しいと見られている。確かにこういうスケジュールだと、円の史上最高値更新も時間の問題のように思えるが、さすがに1ドル=80円を突破すれば、米中間選挙前であろうが、G20前であろうが、日本政府は介入に踏み切るだろう。中国以外のG20加盟国は、ほぼ例外なく人民元の切り上げが現在進行中の通貨安競争の元凶であることを問題視している。それを中国に面と向かって言えないだけだ。人民元がドルと連動している以上、米国がドル安政策を進めれば進めるほど、人民元も安くなってしまい、為替を自由化しているブラジルや...
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REITの出遅れ修正

前回、日銀の追加金融緩和策が引き金になって相場の流れが変わったと書いたが、株価が本格上昇に転じるには、やはりデフレ脱却法案の成立を待つ必要がありそうだ。それはもちろん、円高が止まらないからだが、今回の追加金融緩和策には円相場を反転させるようなインパクトまではなかった。しかし、やはり日銀が量的緩和策の一環としてREITなどリスク商品を買うと表明したことは、不動産業界に大きな朗報となったのは間違いない。これまでの量的緩和策といえば、国債などリスクのない金融商品の買い取りや、大手銀行などへの貸し出しに絞られていた。このため、日銀はリーマン・ショック後に約40兆円もの量的緩和を行なったが、株式市場や不動産市場に資金が回らず、資産デフレが進む一方だった。これに対して、前回も書いたが、FRB(米連邦準備理事会)がリーマン・ショック後に行なった量的緩和策は、100兆円規模の不動産担保証券の買い取りを柱とした、総額140兆円もの資金供給である。この無謀なFRBの量的緩和策で、米国のREIT指数がリーマン・ショック後の底値から2倍前後に急騰しているのに対して、日本の東証REIT指数は4割程度しか上がって...